自費テラス医療機関名は載せません掲載料は受け取りませんv0.5

「GLP-1で痩せる」を
選ぶ前に知ること

受けるか受けないかを決めるのはあなたです。このページは止めるためのものではありません。判断に必要な材料を、査読を経た論文と公開文書から集めて並べたものです。

分類: 痩身目的のGLP-1/GIP-GLP-1受容体作動薬最終確認: 2026-08-19すべての数値に 原典・エビデンスレベル・加工の有無 を表示しています

まず、これだけ

チルゼパチドひとつの成分

ゼップバウンド

効能:肥満症/睡眠時無呼吸

  • 学会専門医が常勤する施設でしか出せない
  • 学会が認定した教育研修施設であること
  • 常勤の管理栄養士がいること
  • BMI 27以上+健康障害2つ以上、またはBMI 35以上
  • 食事と運動を6か月以上続けても足りなかった人

マンジャロ

効能:2型糖尿病のみ

  • 施設の要件なし
  • 医師の要件なし
  • 管理栄養士の要件なし
  • BMIの条件なし
  • 事前の食事・運動療法の条件なし

自由診療の「医療ダイエット」で出されるのは、多くの場合右側(糖尿病用の名前)です。中身は同じ成分ですが、左側にかかっている5つの条件が、右側にはかかりません。

あなたはいま、どの段階ですか

選ぶと、その段階に必要なところだけを表示します。あとから全部表示できます。内容はすべて無料です。

あなたのケースを照合する

5つの質問に答えると、公開されている承認情報との照合結果を表示します。受けるべきかどうかは判定しません。入力は保存しません。

Q1提案されている薬の名前は
Q2いまのBMIは(体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m)
Q3高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれかがありますか
Q4食事療法と運動療法を6か月以上、指導を受けながら続けましたか
Q5診察は
いちばん聞かれること

やめたら、どうなるのか

まず、いちばん確からしいデータから

「半年だけ使って痩せたい」と考えている方に、先に知ってほしいところです。8つの無作為化比較試験を統合したメタ解析があります。

やめると、セマグルチド/チルゼパチドでは平均 9.69kg 戻りました。

95%信頼区間は 5.78〜13.60kg。戻る量は、もともと減った量に比例していました。そして著者らは「生活習慣への介入の有無にかかわらず戻る」と結論しています。参加者は全員 BMI 27以上でした。

リラグルチドでは 2.20kg(95%信頼区間 1.69〜2.70kg)でした。

★★★メタ解析 Obes Rev. 2025「Discontinuing GLP-1 receptor agonists and body habitus」8 RCT・2,372人 PMID 40186344 加工なし(原著の数値をそのまま)

これを個別の試験で見ると、どういう形になるか。中止するかどうかをくじ引きで決めた試験があります。

0%−7% −14%−21% −28% 0週36週 88週 全員が使った期間 くじ引きで分かれた期間 −20.9% −25.3% 続けた −9.9% やめた
使い続けた群(335人)やめた群(335人)

丸が、論文に数値が示されている点です。点と点をつなぐ破線は、その間の推移を示すものではありません。

36週から88週までの変化は、続けた群 −5.5%、やめた群 +14.0%(差 −19.4%、95%信頼区間 −21.2〜−17.7、p<0.001)。減った体重の8割以上を保てたのは、続けた群で89.5%、やめた群では16.6%でした。

★★☆RCT(第III相) JAMA. 2024;331(1):38-48「SURMOUNT-4」670人・NCT04660643 PMID 38078870 加工:グラフ化のみ(数値は原著のまま)

ここを読み違えやすい

「やめた群が +14.0%」は、体重が元より増えたという意味ではありません。36週の時点(すでに20.9%減っている)を起点にした変化です。0週から数えると、やめた群も最終的に −9.9% でした。

どこを起点にした数字かで、印象はまったく変わります。「◯%増えた/減った」を見たら、必ず「いつと比べて」を確かめてください。

これは「やめておけ」という話ではありません。「半年で終わるもの」ではない、と知ったうえで選ぶための情報です。続ける前提なら、費用も続きます。

1か月

18,000

円(中央値)

6か月

10.8

万円

1年

21.6

万円

5年

108

万円

自前の観測 公開ページ44件の表示価格(2.5mg・4週相当)の中央値。第2レビュー前の暫定値 加工あり:中央値に月数を単純に掛けた額

増量すると単価は上がります。診察料・検査料・送料は含みません。

まず知っておくこと

三つの使われ方

同じ薬でも扱いが変わります
どういう使い方かどの薬か健康被害が起きたとき
国が「肥満症の薬」として認めた使い方
承認内
ゼップバウンド/ウゴービ医薬品副作用被害救済制度の対象になります(適正に使われていた場合)
糖尿病の薬を、体重を落とす目的に転用した使い方
適応外
マンジャロ/オゼンピック/リベルサス/ビクトーザ/トルリシティ/バイエッタ対象にならない場合があります
日本で薬として認められていないものを取り寄せて使う使い方
未承認
国内未承認の痩身注射・内服対象になりません
現時点で日本において…GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬については、2型糖尿病のみを効能・効果として製造販売承認を取得しているものであり、それ以外の目的で使用された場合の安全性及び有効性については確認されておりません。 ノボ ノルディスク ファーマ/アストラゼネカ/日本イーライリリー 連名「適正使用に関するお知らせ」2025年8月5日 原文引用・加工なし
まず知っておくこと

どれくらい減ったのか

日本人225人・72週間

日本人を対象にした無作為化比較試験があります。対象はBMI 27以上で健康障害を2つ以上持つ方(糖尿病の既往がある方は除外)、平均年齢50.8歳、開始時の平均体重は約92kg。参加者は全員が食事療法と週150分以上の運動を続け、72週間で計10回のカウンセリングを受けています。

72週後(薬なしとの差)10mg15mg
体重変化率の差−16.1%
[−18.7, −13.5]
−21.1%
[−23.6, −18.5]
5%以上減った人94%(67/71)96%(73/76)
同・薬なし群20%(15/75)
★★☆RCT(第III相)・日本人 Lancet Diabetes Endocrinol. 2025「SURMOUNT-J」225人(mITT)・NCT04844918 PMID 40031941 加工なし(原著の数値をそのまま)

ここを読み違えやすい

薬なし(プラセボ)の群でも 20% の人が5%以上減っています。そして体重も1.8%減っていました(厚生労働省のガイドラインに記載)。薬の働きは、この差の分です。

さらに、同じ試験の数値でも引用元によって少し違います。「5%以上減った人」は原著で96%(73/76)、厚生労働省のガイドラインでは96.9%(63/65)。欠測をどう扱うかの計算方法が違うためです。数字はひとつではありません。

海外ではどうか。糖尿病のない成人を対象に、15の無作為化比較試験(14,059人)を統合したネットワークメタ解析があります。もっとも体重が減ったのはチルゼパチドの最大耐用量、次いで15mg、10mg、セマグルチド2.4mg、チルゼパチド5mg、リラグルチド3mgの順でした。チルゼパチドとセマグルチドは有害事象のリスクがプラセボより高く、リラグルチドでは高くありませんでした。

★★★ネットワークメタ解析 Obesity. 2026「Weight Loss With GLP-1 Agonists in Nondiabetic Adults」15 RCT・14,059人 PMID 41936548 加工なし(順位は原著の記載順)
まず知っておくこと

誰を対象に調べられたか

自分が当てはまるかを見る
試験に入れた条件中身
BMI27以上で肥満に関連する健康障害が2つ以上、または35以上で1つ以上
年齢20歳以上(平均50.8歳)
除外糖尿病の既往がある方
前提体重を減らす食事の取り組みに1回以上失敗している(自己申告)
開始時の体重平均 約92kg

BMI 25未満の方は、この試験には入っていません。そして公開されている文献を検索した限り、BMI 25未満の方に痩身目的で投与した無作為化比較試験は見つかりませんでした(検索式と結果は下の「詳しく読む」に記載)。

ここを読み違えやすい

「−21%減った」という数字は、平均92kgで健康障害を2つ以上持つ方のものです。体重60kgで健康な方が同じように減るかどうかは、この試験からは言えません。

試験の数字を見るときは、まず「誰が対象だったか」を見てください。効果の大きさより先に見るべき情報です。

まず知っておくこと

どんなことが起きるか、いつ起きるか

同じ日本人225人の試験

その症状が出た人の割合を「10人のうち何人か」に置き換えた図です。上段が薬を使った人(15mg)、下段が薬を使っていない人です。元の割合も併記しています。

便秘

薬 27.3% / 薬なし 6.7%

10人中 約3人 / 薬なし 約1人

吐き気

薬 23.4% / 薬なし 4.0%

10人中 約2人 / 薬なし 0〜1人

嘔吐

薬 11.7% / 薬なし 4.0%

10人中 約1人 / 薬なし 0人に近い

下痢

薬 9.1% / 薬なし 4.0%

10人中 約1人 / 薬なし 0人に近い

★★☆RCT(第III相)・日本人 厚生労働省「最適使用推進ガイドライン チルゼパチド」に掲載された SURMOUNT-J の安全性データ(原著は PMID 40031941 加工あり:%を「10人あたり」に置き換え(元の%を併記)

いつ起きて、どうするか

試験では 2.5mgから始めて、4週間ごとに2.5mgずつ増やす設計でした。胃腸の症状は、この増やしていく時期に問題になります。

試験のルールはこうでした。我慢できない胃腸の症状が出たら、1回だけ量を減らせる。減らしても続くなら中止する。実際に途中でやめた理由でいちばん多かったのが吐き気でした(15mg群で8人がやめ、そのうち4人が吐き気)。

つまり「我慢して続けるもの」ではありません。減らす・やめるという選択が、試験の設計そのものに入っています。自由診療で処方を受けている場合、この相談ができる相手がいるかどうかを、始める前に確かめてください。

すぐに受診してほしい症状

  • 強い腹痛、背中まで抜ける痛み(急性膵炎のことがあります)
  • 右上腹部の痛み、白目や皮膚が黄色くなる(胆嚢・胆管のことがあります)
  • お腹が張って吐き、排便が止まる(腸閉塞のことがあります)
  • 急なじんましん、息のしにくさ、顔や喉の腫れ(アレルギー反応のことがあります)
  • 冷や汗、動悸、意識がもうろうとする(低血糖のことがあります)

処方した医療機関に連絡がつかない場合でも、受診をためらわないでください。判断に迷うときは #7119(救急安心センター事業・実施地域のみ) に相談できます。

いま治療中の方へ

やめ時と、続け時

中止の判断は数値で決まります

「効いているのか分からない」「いつまで続けるのか」。承認された治療では、中止の判断基準が決まっています。自由診療でも、同じ物差しは使えます。

いつ承認された治療で決められていること
毎月体重・血糖・血圧・脂質を確認する
3〜4か月改善傾向が認められない場合は、投与を中止する
その後2〜3か月に1回以上、状態を観察し、効果が不十分になれば中止を検討する
上限ウゴービ(セマグルチド)は最大68週間(日本人での68週超の使用経験がないため)
症状が強いとき1段階の減量を検討する。減らしても我慢できないなら中止する
規制文書最適使用推進ガイドライン 厚生労働省 チルゼパチド(ゼップバウンド皮下注)/セマグルチド(ウゴービ皮下注)〜肥満症〜 加工なし(要点の抜粋)

ここを読み違えやすい

体重が減ることと、健康になることは別のことです。体重は「代用指標」と呼ばれ、本当に知りたいこと(心臓や血管の病気が減るか、長生きするか)の代わりに測っているものです。

心血管の病気まで実際に調べた大規模な試験はいくつかありますが、それらは肥満と心血管疾患を持つ方が対象で、痩身目的の方が対象ではありません。「体重が減ったから健康になった」とは、そのままでは言えません。

長期のデータはどこまであるか。もっとも長いのは、心血管疾患と過体重・肥満を持つ糖尿病のない17,604人を追った試験の解析です。208週(4年)時点でセマグルチドは平均 −10.2%、プラセボは −1.5% でした。この試験では、BMIの区分が低いほど、薬をやめた人の割合が多くなっていました。

★★☆(副)RCTの事前規定解析 Nat Med. 2024「Long-term weight loss effects of semaglutide ... SELECT trial」17,604人・NCT03574597 PMID 38740993 加工なし

4年より先のデータは、公開されている範囲では見つかりませんでした。また、この試験の対象は心血管疾患のある方であり、痩身目的の方とは違います。

やめた後・困っている方へ

やめた人に何が起きたか

日本人のデータは限られています

やめたあと戻ってしまった、食欲が抑えられない。それはあなただけではありません。数字があります。

SURMOUNT-J を完遂した日本人29人へのインタビュー

試験が終わったあと割合
食欲のコントロールがうまくいかなくなった65.5%
運動・身体活動の変化を維持できなかった44.8%
食行動の変化は維持できた51.7%
薬物療法を続けたいと答えた(試験中)75.9%
☆☆☆質的研究(インタビュー) Adv Ther. 2026「Experience with Tirzepatide and Weight Management During and After a Clinical Trial in Japanese Patients」29人 PMID 42334799 加工なし

著者らは、この結果から「肥満症のある人に情報を届け、適切な医療につなぐ必要が満たされていない」と述べています。

ここを読み違えやすい

この数字はインタビュー29人のものです。比べる相手(薬を使わなかった群)がなく、参加した人は試験を最後まで続けられた人に偏っています。日本人全体の割合ではありません。

それでも載せているのは、「やめた後の日本人のデータ」がこれ以外にほとんど無いからです。エビデンスのレベルが低いことを承知のうえで、無いよりは知っておくほうがよい、という判断です。レベルの低さごと書くのが、正直な出し方だと考えています。

やめた後に困ったとき、できること

  • 体調の変化は記録する。いつ、何が、どれくらい続いたか
  • 処方した医療機関に連絡する。つながらない場合は、下の相談窓口へ
  • 副作用が疑われる場合は、PMDA の患者副作用報告から本人・家族が直接報告できます
  • 契約や返金で困っている場合は消費者ホットライン 188
  • 医療の安全について不安がある場合は医療安全支援センター
まず知っておくこと

値段と、通れる条件

表示価格 44件を観測

自由診療の表示価格(2.5mg・4週相当)

丸ひとつが、ひとつの医療機関の公開ページです。同じ価格帯に何院あるかを、積み上げた高さで表しています。医療機関名は出していません。

中央値 18,000円 半数がこの範囲(16,000〜20,000円) 10千円 15千円 20千円 25千円 25千円超 3件

いちばん安いのは9,900円、いちばん高いのは5万5千円。5倍以上の開きがあります。36件は9,900〜24,200円に収まり、そこから離れた3件が右端です。

観測数

39

中央値

18,000

半数がこの範囲

16,000
–20,000

円(四分位)

25千円を超えた

3

自前の観測・便宜標本 日本語検索で見つかった公開ページ44件のうち、記載が確定できた39件(2026-08-18観測/2026-08-19 再検証) 加工あり:2.5mg・週1回・4週相当に換算/25千円超は個別の値を出さず件数のみ

診察料、検査料、送料、税込・税抜、初回割引、定期条件は統一されていません。総治療費でも最安値でもありません。検索で得た標本のため、全国の割合には一般化できません。

再検証で5件を除きました。「単位表示に確認が要る」「通常価格と期間限定価格が分離できない」といった記載があったものです。除く前は44件・中央値18,320円・最高95,200円でしたが、最高値のレコードは単位の読み違いの可能性がありました。また残る39件のうち少なくとも5件に初回割引やキャンペーンの記載があり、通常価格だけの分布ではありません。

ここを読み違えやすい

いちばん安い院が、いちばん説明が少ないわけではありませんでした。この44件で、価格と「適応外であることの明示・リスク表示・救済制度への言及」の3項目がそろっている度合いとの間に、はっきりした関係は見られませんでした。9,900円の院は3項目すべてを表示していました。

ただし44件の便宜標本なので、関係が「ない」と結論することもできません。言えるのは「安ければ危ない、高ければ安心、とは限らない」という程度です。値段だけで選ぶ材料にはならない、ということです。

「どこが安いか」より役に立つこと

いちばん安い院を知っても、そこに通えるとは限りません。地域も、予約の取りやすさも、自分に合うかも別の話です。

知って役に立つのは「自分の見積もりが、この分布のどこにあるか」です。提示された金額を入力すると、上のどのあたりに位置するかをお返しします(下の T2)。当サイトは特定の医療機関を推奨しません。掲載料も紹介料も受け取っていません。

保険で受ける場合

ゼップバウンド/ウゴービ

高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれかがある
BMI 27以上+健康障害2つ以上、またはBMI 35以上
食事・運動療法を6か月以上続けて効果不十分
その間、2か月に1回以上の栄養指導を受けた
学会専門医が常勤し、管理栄養士のいる施設
毎月、体重・血糖・血圧・脂質を測る
薬代の自己負担(3割・維持量)
約 12,888 円 / 月
診察料・栄養指導料・検査料は別

自由診療で受ける場合

マンジャロ等の痩身処方

併存する病気の条件なし
BMIの条件なし
事前の食事・運動療法の条件なし
栄養指導の条件なし
施設・医師の要件なし
検査の頻度の定めなし
表示価格の中央値
約 18,000 円 / 月
増量すると単価は上がります

薬代だけを並べると保険のほうが安く出ます。違うのは値段ではなく、通れる条件の厳しさです。自由診療は条件が緩い代わりに、条件が担っていた安全確認も外れます。

結局どうするか

三つの道があります

どれを選ぶかはあなたが決めます

道 A

保険で受ける

  • 薬代は3割で約12,888円/月
  • 毎月の検査と栄養指導がつく
  • 健康被害が起きたとき救済制度の対象
  • 条件は厳しい。施設も限られます

条件を満たす方へ → 探し方は次の節

道 B

自由診療で受ける

  • これは受ける人の権利です
  • ただし①やめたら戻る(平均9.69kg) ②救済制度の対象外になりうる ③検査は自分で頼む必要がある
  • 製品名を確認する。未承認品かどうかを聞く
  • 副作用が出たときの連絡先を先に確かめる
  • 記録を残す(体重・費用・体調)

条件を満たさない/待てない方へ

道 C

いまは薬を使わない

  • 試験の薬なし群でも20%の人が5%以上減っています
  • その群も食事療法・週150分の運動・計10回のカウンセリングを受けていました
  • 費用がかからず、やめて戻る心配もない
  • あとから道A・道Bに移れます

すぐには決めない方へ

このサイトは、どの道が正しいとは言いません。道Bを選ぶことも、受ける人の権利です。ただし、選ぶ前に上の3つを知っていたかどうかで、その後は大きく変わります。

地域差

住んでいる場所で、選べる道が変わります

数字は2つで足ります

保険で受ける体制

15

県に 0 施設

日本肥満学会が認定した肥満症専門病院は全国83施設。32都道府県にあり、東京14・大阪9・福岡6に集中しています。15県には1施設もありません。

自由診療

56%

28 / 50 件

オンライン診療での提供を表示していました。うち9件(18%)は全国対応。対面のみと見られる22件も、9都道府県に集中していました。

近くに保険で受けられる病院がなくても、自由診療なら今日オンラインで受けられます。

この差が、自由診療に流れる理由のひとつです。これは良い悪いの話ではなく、構造の話です。ただしオンラインのみの診察では、副作用が出たときにどこへ連絡するかを、始める前に確かめておく必要があります。

学会公開資料/自前の観測認定肥満症専門病院一覧ほか 日本肥満学会(2024年1月1日現在)/自由診療は日本語検索で得た公開ページ50件(2026-08-18観測・便宜標本) 加工あり:施設名を伏せ件数に集計。自由診療の都道府県別件数は出していません
備え

受診するとき、見せる1枚

印刷して持っておくもの

副作用で急に受診することになったとき、困るのは「どこへ行くか」ではありません。救急も内科も、どこにでもあります。困るのは、自分が何を使っているか説明できないことです。

受診したときに困ることなぜ起きるか
自分が何を使っているか説明できない「痩せる注射」としか聞いていない。製品名・一般名・用量・開始日を知らない
処方元に連絡がつかないオンライン処方で、夜間・休日の窓口がない
受診先の医師が情報を持っていない自由診療の処方は、診療情報提供書もお薬手帳の記載もないことが多い

この3つは、始める前の準備だけで解けます。下の内容を紙1枚にして、財布か手帳に入れておいてください。

受診時に見せるカード

製品名
一般名
用量mg / 週1回
開始日年  月  日
直近の投与日年  月  日
処方元
連絡先
夜間・休日

目的  □ 肥満症の治療(承認内)  □ 痩身目的(適応外)  □ 未承認薬

いま出ている症状
いつから
医療者の方へ GIP/GLP-1受容体作動薬の「重大な副作用」として電子添文に記載されているもの: 低血糖/急性膵炎/胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸/アナフィラキシー・血管性浮腫/イレウス

埋まらない欄があったら

それが、診察で確認すべきことです。「製品名が分からない」「夜間の連絡先が分からない」— 埋められないこと自体が、あなたに足りない情報を教えてくれます。

このカードは印刷して、ご自身で書き込んでお持ちください。当サイトは記入内容を受け取りません。

相談先

どこに聞けばいいのか

すべて公的機関・学会です

「専門医に相談を」と言われても、どこにいるのか分からない。そのための一覧です。いずれも公的機関または学会が運営しており、当サイトとは関係がありません。

保険で受けられる施設を探す

糖尿病情報センター 医療機関検索

国立国際医療研究センターが運営。日本糖尿病学会の認定教育施設専門医を検索できます。

dmic.jihs.go.jp/medical/090/hospitalinfosearch.html

保険で受けられる施設を探す

日本肥満学会 認定制度

認定肥満症専門病院の一覧が公開されています。

jasso.or.jp/contents/authorization/hplist.html

医療機関の基本情報

医療情報ネット(ナビイ)

厚生労働省。診療科・診療時間・所在地を全国から検索できます。

iryou.teikyouseido.mhlw.go.jp

契約・返金の相談

消費者ホットライン

188

お近くの消費生活センターにつながります。高額な契約、解約できない、説明と違った、といった相談。

医療への不安・苦情

医療安全支援センター

各都道府県・保健所設置市などに設置。医療に関する相談・苦情を受け付けています。

mhlw.go.jp(医療安全支援センター)

副作用の報告

PMDA 患者副作用報告

患者本人・ご家族から副作用を報告できます。オンラインと郵送。

pmda.go.jp/safety/reports/patients/0024.html

ゼップバウンドやウゴービを保険で処方できる施設は、要件が厳しいため限られています。近くにない場合もあります。要件は一次確認済み。施設数は未確認

次にやること

診察の前に、これだけ

消費者庁の確認事項に沿っています

消費者庁が挙げている4つの確認事項

  • 使用する薬などがどのようなものか、自分でも説明できますか?
  • 効果だけでなく、リスクや副作用などについても知り、納得しましたか?
  • ほかの施術方法や選択肢の説明も受け、自分で選択しましたか?
  • その施術は「今すぐ」必要ですか? 最後にもう一度、確認しましょう。

出典:消費者庁「美容医療を受ける前に確認したいこと」 原文引用・加工なし

この治療に固有の確認

  • 製品名を聞く。マンジャロなのか、ゼップバウンドなのか
  • その製品は日本で承認されているか。未承認なら、救済制度の対象外になることの説明を受けたか
  • 副作用が出たとき、どこに連絡すればよいか。夜間・休日はどうなるか
  • 体重以外に、血糖・血圧・脂質を測るか。どの間隔で測るか
  • いつ終わるのか。中止の判断はどの数値で行うか
  • 我慢できない症状が出たとき、量を減らせるか
  • やめたあと戻ることについて、説明を受けたか
  • 途中でやめたいとき、支払いはどうなるか
読み方

データを読み違えやすい10のところ

気づくと、見え方が変わります

広告も、記事も、このページも、数字を使います。数字は嘘をつきませんが、読み方で意味が変わります。知っておくと役に立つところを10個挙げます。

#こう読みがちこう読むとよい
1「−22%減った」に目がいく薬なしの群も減っています。薬の働きは「差」の分です
2数字はひとつだと思う同じ試験でも計算方法で変わります。96%と96.9%、−13.2%と−13.4%が併存します
3自分にも当てはまると思うまず「誰が対象だったか」を見ます。平均92kg・健康障害2つ以上の人の数字です
4参加者全員の数字だと思うSURMOUNT-J は85%が最後まで続けた試験。途中でやめた人をどう数えるかで数字は動きます
5「リスク2倍」に驚く元がいくつかを見ます。0.1%が0.2%になるのも「2倍」です
6体重が減れば健康になると思う体重は「代用指標」です。病気が減るかを直接調べた試験は限られます
7「サブ解析でこう出た」を結論と思う後から行った解析(post hoc)は仮説です。事前に決めた項目かを見ます
872週のデータで一生を語る公開されている最長は4年。その先は分かっていません
9施術前後の写真を証拠と思う比べる相手がいない観察は、効果の証拠になりません
10どこがお金を出したかを見ない製薬企業が資金を出した試験か。論文には必ず書いてあります

このページ自身について

このページの数値にも、上の10点は当てはまります。だからすべての数値に「原典」「エビデンスのレベル」「加工したかどうか」を表示しています。加工したものには、元の数字も併記しています。

おかしいと思ったら、原典のリンクから確かめてください。確かめられる形で出すことが、このサイトの役目です。

詳しく読む — 引用した研究の一覧と、文献検索の記録専門的な内容です 約15分

エビデンスのレベルと、使う順番

表示研究デザイン何が言えるか
★★★メタ解析/システマティックレビュー(RCTを統合)複数の試験を合わせた、いま時点でもっとも確からしい推定
★★☆無作為化比較試験(RCT)その効果が薬によるものだと言える
★★☆(副)RCTの事前規定サブ解析主要な結論に準じる。ただし対象が絞られる
★☆☆RCTの事後解析(post hoc)、前向きコホート研究仮説の提示。関連は言えるが原因かは断定できない
☆☆☆後ろ向き研究、症例集積、質的研究そういう例があった、とだけ言える
施術前後の写真、体験談、専門家の意見効果の証拠にならない

使う順番:①メタ解析があればまずそれ ②次に無作為化比較試験 ③日本人の試験があれば最優先。無い場合は、海外の高いレベルのものを示したうえで「日本人ではどうか」を続けて示します。④後ろ向きの研究は、他に無いときに限り、その旨を明記して使います。

このページで引用した研究の一覧

レベル原典対象何に使ったか
★★★Obes Rev. 2025
PMID 40186344
8 RCT・2,372人
全員 BMI≥27
やめたら戻る。セマ/チルゼで 9.69kg[5.78–13.60]。戻る量は減った量に比例
★★★Obesity. 2026
PMID 41936548
15 RCT・14,059人
非糖尿病成人
薬剤間の比較。チルゼ・セマは有害事象リスク増、リラグルチドは増えず
★★☆Lancet Diabetes Endocrinol. 2025
PMID 40031941
SURMOUNT-J / NCT04844918
日本人225人日本人での有効性・安全性。群間差 15mg −21.1%[−23.6, −18.5]
★★☆Lancet Diabetes Endocrinol. 2022
PMID 35131037
STEP 6 / NCT03811574
日本・韓国401人セマグルチドの日韓データ。原著 −13.2%(厚労省ガイドライン記載は −13.4%)
★★☆JAMA. 2024;331(1):38-48
PMID 38078870
SURMOUNT-4 / NCT04660643
670人(海外)中止試験。36→88週で 継続 −5.5% / 中止 +14.0%
★★☆(副)Nat Med. 2024
PMID 38740993
SELECT / NCT03574597
17,604人
非糖尿病・心血管疾患あり
4年(208週)の長期。−10.2% vs プラセボ −1.5%。BMI区分が低いほど中止が多い
☆☆☆Adv Ther. 2026
PMID 42334799
日本人29人
SURMOUNT-J完遂者
試験後。65.5%が食欲コントロール不良、44.8%が運動を維持できず

日本人データの空白

やめたあとどうなるかを日本人で調べた無作為化比較試験は、公開されている範囲では存在しません。あるのは完遂者29人へのインタビュー(☆☆☆)だけです。中止後のデータは、すべて海外の試験を統合したメタ解析(★★★)に頼っています。

体格・食習慣・BMIの分布が日本と海外で違うため、この差がどう影響するかは分かっていません。これは、このページの最大の限界です。

「調べたが見つからなかった」の記録

エビデンスがない、と書くだけでは検証できません。PubMedで2026年8月18日に実行した結果です。

#検索式件数
Q1(semaglutide[tiab]) AND (obesity[tiab] OR obese[tiab]) AND (Japan[tiab] OR Japanese[tiab]) AND randomized controlled trial[pt]8
Q2(tirzepatide[tiab]) AND (obesity[tiab] OR obese[tiab]) AND randomized controlled trial[pt]71
Q3Q2 + (Japan[tiab] OR Japanese[tiab])7
Q4(semaglutide[tiab] OR tirzepatide[tiab] OR liraglutide[tiab]) AND ("non-obese"[tiab] OR "nonobese"[tiab] OR "normal weight"[tiab] OR "normal-weight"[tiab]) AND randomized controlled trial[pt]5
Q5(semaglutide[tiab] OR tirzepatide[tiab] OR liraglutide[tiab]) AND (cosmetic[tiab] OR aesthetic[tiab] OR "body contouring"[tiab])42

Q4 の5件は、すべて痩身・美容目的の試験ではありませんでした。内訳は、一般集団での効果を模擬した解析(2026)/肥満の思春期患者を対象とした試験の解析(2023)/肥満者を対象とした別薬剤の研究(2018)/β細胞応答の薬理研究(2016)/標準体重の1型糖尿病患者へのリラグルチド追加投与(2015)。

BMI 25未満の人に、痩身・美容を目的として投与した無作為化比較試験は、この検索では1件も見つかりませんでした。「効かない」ではなく「調べられていない」という状態です。 検索式はそのままPubMedに貼り付けて再現できます。件数は検索日により増減します。網羅的なシステマティックレビューではありません

規制上の位置

治療対象となる肥満症以外での痩身・ダイエットなどを目的に本剤を投与してはならない。 厚生労働省「最適使用推進ガイドライン チルゼパチド(ゼップバウンド皮下注)〜肥満症〜」20頁/セマグルチド(ウゴービ皮下注)17頁にも同一の記載 原文引用・加工なし

これらのガイドラインは、PMDA、日本肥満学会、日本肥満症治療学会、日本糖尿病学会、日本循環器学会、日本内科学会の協力のもとで作られています。

特に本学会専門医による不適切な薬剤使用の推奨は、糖尿病専門医に対する国民の信頼を毀損するもので本学会として認められるものでないことを警告します。 日本糖尿病学会「GLP-1受容体作動薬およびGIP/GLP-1受容体作動薬の適応外使用に関する見解」2023年11月28日 原文引用・加工なし

重篤な有害事象

SURMOUNT-J(225人)では死亡例はなく、重篤な有害事象はプラセボ群5例・10mg群8例・15mg群5例に認められましたが、いずれも副作用とは判断されませんでした。投与中止に至った有害事象は15mg群8例(うち吐き気4例)。

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