自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
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目もと

目の下のクマ・たるみ取り(経結膜脱脂)

別の言い方: クマ取り/目の下 脱脂/経結膜脱脂/目の下 たるみ 取り/目の下 ふくらみ/裏ハムラ/脱脂 くぼみ/脱脂 失敗/クマ取り 後悔/目の下 脂肪注入/下眼瞼脱脂 値段

クマには「ふくらみ・くぼみ・色」の3種類があり、脱脂が効くのは最初の1つだけです。まず自分のクマがどれかを知らないと、取ったあとに別の問題が出ます。

結論 ── うたわれている効果は
ふくらみ(眼窩脂肪)が原因のクマは取れます。ただし色のクマ・くぼみのクマには効かず、取りすぎると別のくぼみができます

下まぶたの裏側(結膜)を数mm切り、出っ張った眼窩脂肪を取る手術です。皮膚に傷が残らず、腫れは1〜2週間です。36研究の系統的レビュー(2025年)は下眼瞼形成術を「全体として安全で合併症は少ない」「視機能に関わる重大な合併症はなし」としつつ、「手技を比べるにはより厳密な研究が必要」と結論しています。288人(576眼)の集計では下まぶたの位置が変わった例は0.5%。一方、脂肪を「取る」と下まぶたが短くなり、「移動する(裏ハムラ)」ほうが溝が埋まる、という比較(60人)があり、取りすぎのくぼみは元に戻せません。両目180,000〜295,000円です。

1Gimenez 2025(Plast Reconstr Surg Glob Open、36研究の系統的レビュー): 「下眼瞼形成術は全体として安全で合併症の少ない手技」「眼球・視覚障害に至る重大な合併症はなし」「機能的・整容的な合併症の多くは保存的治療か修正手術で解決」。ただし手技の比較には「より厳密な研究が必要」。
2Schwarcz 2016(288人・576眼、経結膜脱脂): まぶたの位置変化の訴えなし、牽引テスト陽性1例(0.5%)。Segal 2016(15眼): 経結膜法は下まぶたの後退を起こさず、多くで下まぶたが上がった。
3Ramesh 2019(60人・120眼): 脂肪を切除した群は下まぶたの長さが短くなり(13.5mm vs 16.1mm、p<0.0001)、脂肪を移動した群のほうが涙袋の下の溝(nasojugal fold)が埋まった(1.5 vs 0.48、p<0.001)。「取る」と「移す」で結果が違う。
4Karimi 2023(142人、脂肪移動の2法): 結膜浮腫11%/10%、しびれ6.8%/1.4%、再手術12.3%/5.8%、満足97.7%/98.1%。脂肪を扱う手術の再手術率は1割前後ありえます。
エビデンスの水準
—
無作為化試験なし・系統的レビューあり(合併症は低頻度だが数値の統合なし)
承認の状況
外科手術(自由診療)
価格の幅
両目 180,000〜295,000円(保証つき295,000円、モニター99,000円の施設あり、3施設)
両目の表示価格(税込・脱脂のみ)

① 国内で承認されている使い方

経結膜脱脂は承認や届出の対象ではない外科手術で、医師が行う自由診療です。方法は「脂肪を取る(脱脂)」「脂肪を移動して溝を埋める(裏ハムラ・脂肪移動)」「皮膚側から切って皮膚も切除する(表ハムラ・下眼瞼除皺術)」「脂肪注入を併用する」があり、施設によって組み合わせと価格が異なります。

対象
国内での承認
経結膜脱脂(脂肪を取る)
外科手術。皮膚に傷なし。ふくらみが主因のクマ向け
裏ハムラ法・脂肪移動(結膜側から脂肪を溝へ移す)
外科手術。ふくらみ+くぼみ(溝)がある人向け。手技の難度が高い
表ハムラ法・下眼瞼除皺術(皮膚側から切開)
外科手術。皮膚のたるみが強い人向け。外反(あっかんべー状態)のリスク
脱脂+脂肪注入・ヒアルロン酸
くぼみを埋める併用。注入のリスク(しこり・血管塞栓)が加わる
—「青クマ」(皮膚が薄く血流が透ける)と「茶クマ」(色素沈着)に脱脂は効きません。ふくらみがないのに脱脂をすると、くぼみが増えます。
—若い人(20〜30代)の軽いふくらみは、取りすぎると数年後に加齢でくぼみが目立つことがあります。何ccを取るかは「今」ではなく「10年後」の顔で決まります。
—皮膚の余りが多い人に経結膜脱脂だけを行うと、しわ・たるみが目立つことがあります(研究でも「残存するしわ」が8.7〜12.3%)。

② 臨床試験で確かめられていること

ふくらみは確実に減ります。それによってクマの「影」が減る人は多い。ただし、影の原因がふくらみか溝(くぼみ)かで、取る手術と移す手術の適否が分かれます。

「取る」は下まぶたを短くする方向に、「移す」は溝を埋める方向に働くことが測定されています。どちらが良いかは顔ごとに違い、比べた無作為化試験はありません。

満足度は研究で78〜99%と高く出ますが、多くは施術者自身の集計です。再手術は5.8〜12.3%です。

腫れ・内出血は1〜2週間、最終的な仕上がりは3〜6か月です。その前に「左右差」「取り残し」を判断できません。

下眼瞼形成術の安全性(系統的レビュー)Gimenez AR, et al. Safety and complications in lower eyelid blepharoplasty: A systematic review. Plast Reconstr Surg Glob Open. 2025;13(9):e7102
誰に
下眼瞼形成術(経結膜・経皮)を受けた患者(36研究)
何を
脂肪切除・脂肪移動・皮膚切除を含む各手技
何と比べて
手技間の比較(統合解析なし)
どうなった
「全体として安全で合併症の少ない手技」「視機能に関わる重大な合併症なし」「機能・整容の合併症の多くは保存的治療か修正手術で解決」。合併症率の統合数値は抄録になし。「手技の比較にはより厳密な研究が必要」
経結膜脱脂の下まぶたへの影響Schwarcz R, et al. Ophthalmic Plast Reconstr Surg. 2016;32(1):49-52/Segal KL, et al. Aesthetic Plast Surg. 2016;40(1):13-18
誰に
288人・576眼(Schwarcz)/15眼(Segal)
何を
経結膜脱脂(隔膜の前後2つのアプローチ)
何と比べて
術前との比較
どうなった
Schwarcz: まぶたの位置変化の訴えなし、牽引テスト陽性0.5%(1例)。Segal: 下まぶたの後退なし、73%(11/15)で下まぶたが上がり、強膜露出は86%(6/7)で消失
脂肪を「取る」vs「移す」Ramesh S, et al. Aesthet Surg J. 2019;39(10):1048-1054
誰に
60人・120眼、平均5.6か月追跡(後ろ向き比較)
何を
経結膜の脂肪切除
何と比べて
経結膜の脂肪移動(骨膜前)
どうなった
下まぶたの長さ: 切除群で短縮(13.5±2.1mm vs 移動群16.1±1.9mm、p<0.0001)。涙袋下の溝の改善: 移動群が大きい(1.5±0.7 vs 0.48±0.6、p<0.001)。まぶたの位置(MRD-2)に差なし
脂肪移動の合併症と再手術Karimi N, et al. Aesthet Surg J. 2024;44(1):12-19
誰に
142人(脂肪弁73人、細切脂肪移植69人)、94%女性、平均48.4歳
何を
経結膜下眼瞼形成術での脂肪移動(2法)
何と比べて
2法の比較
どうなった
結膜浮腫11%/10%、しびれ6.8%/1.4%、残存しわ12.3%/8.7%、しこり2.7%/7.2%、色素沈着1.4%、再手術12.3%/5.8%、満足97.7%/98.1%(いずれも有意差なし)
日本での集計当サイトによる文献調査(2026-09-05)
誰に
日本で経結膜脱脂を受けた人
何を
経結膜脱脂
何と比べて
—
どうなった
日本人の満足度・修正率・合併症率の公表された集計を確認できませんでした。美容医療診療指針(令和3年度改訂版)に下眼瞼のクマ・ふくらみに関するCQはありません

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

手術直後〜数日1〜2週間1〜3か月半年〜出血(血腫)・感染・視力への影響腫れ・内出血・結膜浮腫異物感・ドライアイ・流涙外反・下まぶたの後退取りすぎによるくぼみ・取り残し・左右差しわ・皮膚のたるみが目立つよくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。仕上がりの判断は3〜6か月後です。その前に修正を決めないのが原則です。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
腫れ・内出血・結膜浮腫よくある
起こりやすい人
誰にでも。結膜浮腫は約10%。
起こる時期
直後〜1〜2週間。
備え
メイクは翌日から、アイメイクは1週間後が目安と施設は説明。2週間を超える腫れは受診。
異物感・ドライアイ・流涙よくある
起こりやすい人
誰にでも。
起こる時期
数日〜数週間。
備え
多くは自然に治ります。
取りすぎによるくぼみ・取り残し・左右差重大
起こりやすい人
脂肪の量の判断が難しい人(若い人・脂肪が少ない人)、術者の経験。
起こる時期
腫れが引く1〜3か月後に判明。
備え
くぼみは脂肪注入で補う再手術になり、元には戻せません。半年の再施術保証を設ける施設あり。
しわ・皮膚のたるみが目立つよくある
起こりやすい人
皮膚の余りが多い人、40代以降。
起こる時期
1〜3か月後。
備え
残存するしわは研究で8.7〜12.3%。皮膚切除の追加が必要になることがあります。
外反・下まぶたの後退重大
起こりやすい人
皮膚側から切る術式(表ハムラ・除皺術)で主に起こる。経結膜法では0〜0.5%。
起こる時期
数週間〜数か月。
備え
白目が見える、閉じにくい状態。修正手術が必要になることがあります。
出血(血腫)・感染・視力への影響重大
起こりやすい人
誰にでも(手術共通)。抗凝固薬の使用者。
起こる時期
直後〜数日。
備え
急な激しい痛み・腫れ・視力低下は救急です。眼窩内血腫はまれですが失明の原因になります。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

1回の手術で完結します。取った脂肪は戻りません。

途中でやめられるか

手術前ならやめられます。手術後は「戻す」ことはできず、修正手術(脂肪注入・皮膚切除)になります。

やめたらどうなるか

ふくらみは基本的に再発しませんが、加齢で残った脂肪が出ることや、皮膚のたるみが進むことはあります。取りすぎたくぼみは加齢で目立ちます。

お金はどうなるか

1回払いです。修正手術の費用(自院での保証の範囲、他院での費用)と、保証の条件を術前に書面で確認してください。契約から手術まで期間がある場合の解約条件も。

⑥ 価格

A施設は経結膜脱脂248,000円(保証なし)・295,000円(半年の再施術保証つき)、リガメント外し併用350,000円、裏ハムラ445,000円、表ハムラ545,000円、笑気麻酔3,300円。B施設は180,000円(麻酔・薬・術後診察の内訳は診察時説明)。C施設は220,000円(麻酔込み、モニター99,000円)、下眼瞼除皺術330,000円。二次資料では275,000円(初回100,000円)の例もあります。最安と最高で約1.6倍。3施設の確認で、相場ではありません。

表示価格は「脱脂のみ」が多く、脂肪注入・裏ハムラ・皮膚切除を足すと2倍前後になります。「保証つき」は再施術の条件(半年以内・同施設・初回のみ)が細かく、保証で埋まるのは取り残しであって、取りすぎのくぼみは対象外のことがあります。モニター価格は写真の公開条件とセットです。観測日2026-09-05、施設名は扱いません。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. 私のクマは、ふくらみ・くぼみ(溝)・色のどれが主因ですか。脱脂で改善するのはそのうちどれですか。
  2. 脂肪を「取る」のか「移す」のか。私の場合にそう決めた理由は何ですか。何ccを取る予定で、10年後のくぼみをどう見ていますか。
  3. 執刀医の経結膜脱脂の症例数と、修正(取り残し・くぼみ・左右差)の頻度を教えてください。
  4. 取りすぎたときの修正は誰が・いくらで行いますか。保証があるなら条件は。
  5. 総額はいくらですか(麻酔・薬・術後診察・脂肪注入の併用を含めて)。

関連する読みもの

出典

最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. Gimenez AR, et al. Safety and complications in lower eyelid blepharoplasty: A systematic review. Plast Reconstr Surg Glob Open. 2025;13(9):e710236研究。全体として安全・重大な視機能合併症なし・より厳密な研究が必要。合併症率の統合数値なし。PubMed抄録で確認
  2. Schwarcz R, et al. Ophthalmic Plast Reconstr Surg. 2016;32(1):49-52/Segal KL, et al. Aesthetic Plast Surg. 2016;40(1):13-18288人・576眼で牽引テスト陽性0.5%。15眼で下まぶたの後退なし。PubMed抄録で確認
  3. Ramesh S, et al. Aesthet Surg J. 2019;39(10):1048-105460人・120眼。脂肪切除は下まぶたを短縮、脂肪移動は溝を埋める。後ろ向き比較。PubMed抄録で確認
  4. Karimi N, et al. Aesthet Surg J. 2024;44(1):12-19142人。結膜浮腫約10%、再手術5.8〜12.3%、満足約98%。PubMed抄録で確認
  5. Gupta A, et al. Cureus. 2024;16(11):e7292988人。腫れ・内出血・結膜浮腫は1〜2週間で回復、異物感14人、外反・後退0。PubMed抄録で確認
  6. 複数のクリニック公開ページ(2026-09-05確認、3施設)248,000円(保証なし)/295,000円(保証つき)、180,000円(更新2026年7月)、220,000円・モニター99,000円(2026年8月)。ダウンタイム7〜14日、副作用の記載(結膜浮腫・取りすぎのくぼみ・左右差・外反)。施設名は扱いません