自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
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男性

陰茎増大術(ヒアルロン酸注入・長茎術)

別の言い方: 陰茎増大/ペニス増大/亀頭増大 ヒアルロン酸/長茎術/陰茎増大 料金/陰茎増大 失敗/陰茎増大 しこり/包茎手術 増大術 勧められた/ペニス 大きくする 手術/陰茎 フィラー

「大きくなる」こと自体は、注入すれば起こります。問題は、それが何か月続くのか、吸収されない物質を入れたら何が起きるのか、そしてこの施術が「包茎手術の相談に来た人に、その場で追加される」形で売られていることです。

結論 ── うたわれている効果は
太さは一時的に増やせます(ヒアルロン酸で数か月〜数年)。長さは手術でも数cmで、質の高い試験がなく学会レベルの推奨はありません。非吸収性の注入剤は変形・壊死・切除手術の原因になり、包茎手術の場で追加を勧められるトラブルが記録されています

陰茎の太さを増やす注入(ヒアルロン酸10ccで約17万〜40万円)、亀頭への注入、靭帯を切って見かけの長さを出す長茎術(20万〜55万円)などの総称です。57研究をまとめた系統的レビュー(BJU International 2021)は、小さいことを気にする健康な男性1,764人を対象にした18研究について「注入などの非侵襲的な方法は安全でおおむね有効、手術は軽い合併症を伴い寸法を増やした」としつつ、「研究の質は低く、効果と安全性を評価する標準基準がなく、科学的根拠に基づく推奨は確立できない」と結論しています。ヒアルロン酸とポリ乳酸を比べたメタ解析(4研究283人)ではヒアルロン酸のほうが太さの増加が大きく、満足度は同じでした。合併症のレビュー(2025年)は、非吸収性フィラーや自己注射で肉芽腫・壊死・感染・リンパ浮腫が起こり、広範囲の切除と皮膚移植が必要になること、脂肪注入では血腫・感染・輪郭の変形・まれに脂肪塞栓を挙げています。国民生活センターは、包茎手術の相談で「見た目を良くするためにコラーゲンやヒアルロン酸等を注入する増大術を勧められ、高額な施術が追加」された事例を報告しています。ヒアルロン酸は吸収されるため、施設は持続2〜3年、再注入で3〜5年と説明し、吸収されない製剤(PMMAなど)を扱う施設もあります。

1系統的レビュー(BJU Int 2021、57研究): 小さいことを訴える健康な男性1,764人(18研究)と、ペロニー病・EDなど併存症のある2,587人(39研究)。非侵襲的介入(牽引・フィラー注入、25研究2,192人)は「安全でおおむね有効」、手術(32研究2,159人)は「軽い合併症を伴い、おおむね寸法を増やすか彎曲を矯正」。「研究の質は依然として低く…科学的根拠に基づく推奨を確立できない」。
2ヒアルロン酸 vs ポリ乳酸(Ann Med Surg 2023、4研究283人のメタ解析): 太さの増加はヒアルロン酸群で大きい(p=0.01)。4週後の外観の満足度に差なし。
3合併症(Transl Androl Urol 2025、総説): ヒアルロン酸は早期のマッサージ・温罨法・ヒアルロニダーゼで対処可。非吸収性フィラーや自己注射は肉芽腫・壊死・感染・リンパ浮腫・変形性の炎症を起こし、Buck筋膜までの広範囲切除と分層植皮や陰嚢皮弁での再建が必要になることがある。脂肪移植は浮腫・血腫・感染(黄色ブドウ球菌・大腸菌)・壊死・輪郭変形・まれに脂肪塞栓。シリコンインプラント(Penuma)は漿液腫・感染・遠位のめくれ・被膜拘縮・彎曲・短縮。
4国内の実態: 国民生活センター(2019年、男性の美容医療トラブル)は包茎手術の相談で「広告の施術だと手術痕が目立ったり術後にひどい腫れ等が出るおそれがある」と不安をあおられ「見た目を良くするために、コラーゲンやヒアルロン酸等を注入する増大術を勧められ、高額な施術が追加」された事例を掲載。2026年1月の発表でも包茎手術で急かされて高額契約・即日施術の事例。価格(2施設): ヒアルロン酸10cc 396,000円(再注入5cc 176,000円、持続2〜3年)、10cc 165,000円、亀頭1cc 88,000〜165,000円、非吸収性製剤3cc 121,000円、長茎術198,000〜550,000円。
エビデンスの水準
◆
系統的レビューあり(57研究。質は低い、推奨を導けない)。無作為化試験は小規模。国民生活センターに勧誘トラブルの記録
承認の状況
自由診療。ヒアルロン酸(顔用に承認された製剤の転用)、非吸収性フィラー、脂肪注入、靭帯切離などを施設ごとに提供
価格の幅
ヒアルロン酸 陰茎10cc 165,000〜396,000円、再注入5cc 176,000円、亀頭1cc 88,000〜165,000円、非吸収性製剤3cc 121,000円、長茎術 198,000〜550,000円(2施設)
1回の施術の表示価格(税込)

① 国内で承認されている使い方

陰茎増大術に用いるヒアルロン酸は、国内では顔のしわ・輪郭用などに承認された製剤を陰茎に転用する承認外使用か、未承認の輸入製剤です。非吸収性フィラー(PMMAなど)、コラーゲン、自己脂肪注入、靭帯切離による長茎術、シリコンインプラントは、いずれも陰茎増大の目的で承認された医療機器・医薬品ではなく、自由診療です。学会の診療指針は確認できず、国際的な系統的レビューも「推奨を確立できない」としています。包茎手術(別ページ)と同時に勧められることが多く、国民生活センターが勧誘トラブルを記録しています。

対象
国内での承認
ヒアルロン酸注入(陰茎・亀頭)
承認外使用または未承認製剤。吸収性で持続数か月〜数年(施設説明2〜3年)。ヒアルロニダーゼで溶解可
非吸収性フィラー(PMMA等)・コラーゲン
未承認。吸収されず、肉芽腫・壊死・変形時は広範囲切除が必要(総説)
自己脂肪注入
自由診療。吸収・しこり・輪郭変形・まれに脂肪塞栓
長茎術(靭帯切離・埋没陰茎固定)・シリコンインプラント
自由診療。見かけの長さ数cm。インプラントは感染・被膜拘縮・短縮の報告
—医学的に「小さい」(小陰茎)の定義は伸展時の長さで統計的に決まり、悩みの大半は正常範囲です。系統的レビューの対象も「小さいことを気にする健康な男性」です。
—包茎手術の相談で当日に増大術を追加提案されたら、その場で契約しないこと(国民生活センターの事例)。
—自己注射(オイル・シリコン等)は重い合併症の原因として繰り返し報告されています。
—吸収されない製剤は、問題が起きたときに「取り出す手術」が必要で、元の状態には戻りません。

② 臨床試験で確かめられていること

太さ: ヒアルロン酸で注入量に応じて増え、時間とともに吸収されます。効果の持続と再注入の費用を最初に計算する。

長さ: 靭帯を切る長茎術は「平常時の見かけ」を数cm出すもので、勃起時の長さは変わらないとされます。

満足度: 短期の満足は高く報告されますが、質の低い研究が中心で、長期の満足・後悔のデータはほぼありません。

機能: 注入で硬さや感覚が変わることがあります。試験では十分に測られていません。

増大術全体の系統的レビューNon-invasive and surgical penile enhancement interventions for aesthetic or therapeutic purposes: a systematic review. BJU Int. 2021;127(3):269-291
誰に
小さいことを訴える健康な男性1,764人(18研究)、併存症のある男性2,587人(39研究)
何を
非侵襲的介入(牽引・フィラー注入)25研究、手術32研究
何と比べて
—(研究の多くは対照群なし)
どうなった
非侵襲的介入は「安全でおおむね有効」、手術は「軽い合併症を伴い寸法増加または彎曲矯正」。「研究の質は低く、効果・安全性・満足度の標準的な評価基準がなく、科学的根拠に基づく推奨は確立できない」
ヒアルロン酸 vs ポリ乳酸(メタ解析)Efficacy and complications of hyaluronic acid and polylactic acid for penile augmentation: a systematic review and meta-analysis. Ann Med Surg (Lond). 2023;85(9):4531-4538
誰に
陰茎増大を受けた男性283人(4研究)
何を
ヒアルロン酸注入
何と比べて
ポリ乳酸注入
どうなった
太さの増加はヒアルロン酸群で有意に大きい(p=0.01)。4週後の外観満足度に差なし。合併症の比較は限定的

この数値はレビュー論文を通じて確認したものです。原著論文そのものの確認は済んでいません。

合併症とその処置(総説)Complications and management of penile enhancement procedures. Transl Androl Urol. 2025;14(10):3367-3376
誰に
増大術の合併症を経験した男性(文献総説)
何を
ヒアルロン酸/非吸収性フィラー・自己注射/真皮マトリックス・脂肪移植/シリコンインプラント
何と比べて
—
どうなった
ヒアルロン酸: 早期マッサージ・温罨法・ヒアルロニダーゼ、膿瘍は抗菌薬とドレナージ、難治の結節は切除。非吸収性・自己注射: 肉芽腫・壊死・感染・リンパ浮腫・変形性炎症→Buck筋膜までの広範切除と植皮・皮弁再建。脂肪: 浮腫・血腫・感染・壊死・輪郭変形・まれに脂肪塞栓。インプラント: 漿液腫・感染・遠位めくれ・被膜拘縮・彎曲・短縮

この数値はレビュー論文を通じて確認したものです。原著論文そのものの確認は済んでいません。

国内の相談事例国民生活センター「包茎手術、薄毛治療など、男性の美容医療トラブルに注意!」(2019年)/「男性の美容医療トラブルも増加!」(2026年1月20日)
誰に
包茎手術の相談で来院した男性(相談事例)
何を
増大術(コラーゲン・ヒアルロン酸注入)の追加提案
何と比べて
—
どうなった
広告の施術では「手術痕が目立ったり、術後にひどい腫れ等が出るおそれがある」と不安をあおられ、「見た目を良くするために、コラーゲンやヒアルロン酸等を注入する増大術を勧められ、高額な施術が追加」。2026年: 急かされて高額契約・即日施術の事例。原文PDFを確認

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

契約時注入・手術直後〜2週間数週間〜数か月年単位契約時の高額追加(勧誘)腫れ・内出血・痛み感染・膿瘍しこり・凹凸・左右差感覚・勃起の変化、勃起時の短縮(長茎術)壊死・変形・肉芽腫(非吸収性フィラー・自己注射)吸収による効果消失と再注入費用よくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。包茎手術と同様に、最初の帯を「契約時」に置きました。身体のリスクは製剤で大きく違い、非吸収性製剤は年単位で問題が出ます。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
腫れ・内出血・痛みよくある
起こりやすい人
誰にでも。
起こる時期
注入・手術直後〜1〜2週間。
備え
性交は施設の指示期間控える。
しこり・凹凸・左右差よくある
起こりやすい人
注入量が多い、浅い注入、脂肪注入。
起こる時期
数週間〜数か月。
備え
ヒアルロン酸ならマッサージ・溶解で対処。非吸収性は切除が必要になりうる。
感染・膿瘍重大
起こりやすい人
誰にでも(低頻度)。自己注射で高い。
起こる時期
数日〜数週間。
備え
発熱・強い痛み・膿は受診。
壊死・変形・肉芽腫(非吸収性フィラー・自己注射)重大
起こりやすい人
PMMA等の非吸収性製剤、オイルやシリコンの自己注射。
起こる時期
数か月〜年単位。
備え
広範囲切除と植皮が必要になることがある。元に戻らない。
感覚・勃起の変化、勃起時の短縮(長茎術)重大
起こりやすい人
靭帯切離、インプラント。
起こる時期
数週間〜。
備え
勃起時の長さは増えず、不安定になることがある。
吸収による効果消失と再注入費用よくある
起こりやすい人
ヒアルロン酸を選ぶ人。
起こる時期
数か月〜数年。
備え
再注入5ccで17万円の例。年額で考える。
契約時の高額追加(勧誘)重大
起こりやすい人
包茎手術の相談で来院した人。
起こる時期
契約時。
備え
当日契約しない。国民生活センターの事例。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

ヒアルロン酸は吸収されるまで(施設説明2〜3年)。非吸収性製剤・手術は永続。

途中でやめられるか

ヒアルロン酸はヒアルロニダーゼで溶解できます。非吸収性製剤・脂肪・手術は戻せません。

やめたらどうなるか

ヒアルロン酸は元に戻ります。長茎術後に元に戻すことはできず、勃起時の短縮が残ることがあります。

お金はどうなるか

一括払いが基本。再注入・修正・合併症時の切除の費用と保証を契約前に確認。当日契約はしない。

⑥ 価格

A施設: 高濃度ヒアルロン酸10cc 396,000円、再注入5cc 176,000円、持続2〜3年(1か月以内の追加で3〜5年)と説明、合併症の記載なし。B施設: ヒアルロン酸10cc 165,000円、亀頭ヒアルロン酸1cc 88,000円・スーパーヒアルロン酸1cc 165,000円、非吸収性製剤(PMMA)3cc 121,000円、長茎術(切らない)198,000円・(切る)298,000円・脂肪吸引併用550,000円、「自由診療」と明記、合併症の記載なし。同じ10ccで2.4倍。2施設の確認で、相場ではありません(検索結果ではヒアルロン酸10万〜30万円、脂肪注入25万〜50万円の解説あり)。

公定価格はなく、承認された用途の製剤ではないため薬価との対比もできません。ヒアルロン酸は吸収されるので、持続2〜3年なら年13万〜20万円の維持費です。「吸収されない」製剤は安く見えますが、問題が起きたときの切除・再建の費用と不可逆性を同じ天秤に載せてください。観測日2026-09-05、施設名は扱いません。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. 注入する製剤は何ですか。吸収されるヒアルロン酸か、吸収されない製剤か。承認された用途と、陰茎への使用が承認外であることを説明してください。
  2. 太さが何mm増え、何か月持つか、再注入の費用はいくらですか。長茎術なら勃起時の長さは変わらないと理解しています。
  3. しこり・感染・壊死が起きたときの対応(溶解・切除)と費用は。執刀医の合併症の頻度は。
  4. 今日は契約しません。見積書を持ち帰り、包茎手術と増大術を分けて検討したいです。

関連する読みもの

出典

最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. Non-invasive and surgical penile enhancement interventions for aesthetic or therapeutic purposes: a systematic review. BJU Int. 2021;127(3):269-29157研究。健康男性1,764人。非侵襲は安全でおおむね有効、手術は軽い合併症、質が低く推奨不能。PubMed抄録で確認
  2. Ann Med Surg (Lond). 2023;85(9):4531-4538(HA vs PLA メタ解析)/Transl Androl Urol. 2025;14(10):3367-3376(合併症総説)HAで太さ増加大・満足度同等/非吸収性フィラーの肉芽腫・壊死・広範切除、脂肪の脂肪塞栓、インプラントの合併症。PubMed抄録で確認したため二次資料扱い
  3. 国民生活センター 報道発表「包茎手術、薄毛治療など、男性の美容医療トラブルに注意!」(2019年)/「男性の美容医療トラブルも増加!」(2026年1月20日)包茎手術の相談で増大術(コラーゲン・ヒアルロン酸注入)を勧められ高額追加、急かされて即日施術の事例。PDF原文を確認
  4. 複数のクリニック公開ページ(2026-09-05確認、2施設)ヒアルロン酸10cc 165,000〜396,000円、再注入、亀頭注入、非吸収性製剤、長茎術198,000〜550,000円、持続期間の説明、合併症記載の有無。施設名は扱いません