自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
自由診療チェック効果の根拠・リスク・費用を確かめる 診察前の質問メモ
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男性

ED治療薬(バイアグラ・シアリスなど)

別の言い方: バイアグラ/シルデナフィル/シアリス/タダラフィル/レビトラ/バルデナフィル/勃起不全/ED薬 通販/オンライン処方

効く薬です。だから問題は「本物か」「心臓は大丈夫か」「いくら上乗せされているか」の3つに絞られます。

結論 ── うたわれている効果は
効きます。承認薬で、日本人の試験でも差が示されています

シルデナフィル(バイアグラ)は1999年に国内承認され、日本人243人の試験でプラセボとの差が示されています。論点は効くかどうかではなく、心臓の薬との併用の危険、ネットで買う薬の4割が偽物だったこと、そして薬価の1.6〜1.9倍という表示価格です。

1国内後期第II相試験(243人)で、IIEFの「挿入の頻度」はプラセボ2.17に対し25mgで3.52、50mgで3.82(5点満点)。「勃起の維持」は1.72に対し2.97、3.53。いずれもp<0.001で差がありました。
2薬価(公定価格)は50mg錠927.4円ですが、保険が使えるのは男性不妊治療目的のときだけです。EDの治療は自由診療で、クリニックの先発品表示価格は1,480〜1,800円(3施設)でした。
3硝酸薬(ニトログリセリンなど狭心症の薬)との併用は禁忌です。血圧が下がりすぎ、命に関わります。飲んでいる薬を正直に申告することが、この薬で一番大事な安全策です。
4製薬4社の2016年調査で、ネットの個人輸入代行で買ったED薬の40.0%(70件中28件)が偽造品でした。国内発注分でも35.6%でした。
エビデンスの水準
★★
承認薬・国内試験で効果を確認済み
承認の状況
承認薬(ED目的は保険適用外)
価格の幅
先発50mg 1,480〜1,800円/後発(シルデナフィル)50mg 770〜980円(1錠・税込)
1錠あたりの表示価格(税込)

① 国内で承認されている使い方

バイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)、シアリス(タダラフィル)はいずれも国内承認薬です。勃起不全の治療には保険が使えず、全額自己負担です。2014年からシルデナフィルの後発品(ジェネリック)が発売されています。

対象
国内での承認
バイアグラ錠25mg・50mg(シルデナフィル)
1999年承認。効能は「勃起不全(満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持が出来ない患者)」
シルデナフィル後発品
2014年発売開始。先発と同じ有効成分
シアリス(タダラフィル)
2007年発売。作用時間が長い
レビトラ(バルデナフィル)
2004年発売(20mgは2007年)
個人輸入した海外製品
承認外。2016年の調査でネット入手品の40%が偽造品
—薬価(公定価格)はありますが、保険が使えるのは「男性不妊治療目的の一般不妊治療」のときだけです。ED目的では薬価に診察・利益が上乗せされた自由診療価格になります。
—オンライン処方で「シルデナフィル100mg」「タダラフィル40mg」などが売られていることがあります。日本の承認用量はシルデナフィル25〜50mg、タダラフィル5〜20mgで、それを超える用量は国内未承認です。
—性行為感染症を防ぐ効果はありません(添付文書に明記)。

② 臨床試験で確かめられていること

効果の有無は争点になっていません。日本人・欧州・米国の3試験で、プラセボとの差が一貫して示されています。

効果の大きさは「5点満点で1.3〜1.8点の上乗せ」です。プラセボでも投与前より0.4〜0.5点上がっているので、その分は薬の効果ではありません。

性行為の約1時間前に飲み、効果は数時間です。毎日飲む薬ではなく、使うたびに1錠の費用がかかります。

原因が糖尿病・動脈硬化・うつ・薬の副作用のこともあります。ED薬はその原因を治しません。

国内後期第II相試験(日本人)バイアグラ錠 添付文書 17.1 臨床成績(2024年7月改訂 第8版)
誰に
日本の勃起不全の男性243人。心血管障害のある人、硝酸薬を使う人は対象外
何を
バイアグラ(シルデナフィル)25mg、または50mgを性行為の約1時間前に服用
何と比べて
プラセボ(偽薬)
どうなった
IIEF「挿入の頻度」(0〜5点): 投与前1.65 → プラセボ2.17、25mg 3.52、50mg 3.82。「勃起の維持」: 投与前1.30 → プラセボ1.72、25mg 2.97、50mg 3.53。いずれもプラセボとの差はp<0.001
欧州・米国の第III相試験同上
誰に
欧州481人、米国481人の勃起不全の男性
何を
シルデナフィル25mg・50mg(試験は100mg群を含む4群で実施)
何と比べて
プラセボ
どうなった
「挿入の頻度」投与後: 欧州 プラセボ2.17/25mg 3.18/50mg 3.65、米国 プラセボ2.31/25mg 3.27/50mg 3.65。日本の結果とほぼ同じ大きさ
ネットで買った薬は本物か(製薬4社合同調査)ファイザー・バイエル薬品・日本新薬・日本イーライリリー 合同プレスリリース 2016年11月24日
誰に
日本とタイの調査会社が個人輸入代行サイトから発注・入手したED治療薬70件
何を
バイアグラ・レビトラ・シアリスとして売られていた製品の鑑定
何と比べて
真正品
どうなった
40.0%(28/70)が偽造品。国内発注分35.6%(16/45)、タイ発注分48.0%(12/25)。承認されていない用量や、表示と異なる成分量の偽造品も確認
後発品(ジェネリック)と先発品の効果の比較当サイトによる文献調査(2026-09-05)
誰に
日本で承認された後発品の使用者
何を
シルデナフィル後発品
何と比べて
バイアグラ(先発品)
どうなった
後発品は先発品との生物学的同等性で承認されており、効果を直接比べた試験を当サイトは確認していません。同等性試験は「血中濃度が同じ」ことの確認で、「効果が同じ」ことを別に測ったものではありません

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

服用後30分〜4時間当日〜翌日数日以内繰り返し使うとき硝酸薬との併用による血圧低下性行為そのものの心臓への負荷ほてり・頭痛・鼻づまり視覚の異常(青く見える・まぶしい)持続勃起(4時間以上)急激な視力低下・難聴よくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。頓用薬のため「繰り返し使うとき」の固有の副作用は添付文書に示されていません。空欄は安全の保証ではなく、記載がないという意味です。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
硝酸薬との併用による血圧低下重大
起こりやすい人
ニトログリセリン・硝酸イソソルビドなど狭心症の薬、リオシグアトを使っている人。市販の「バイアグラ」に硝酸薬が混ざっていた偽造品も問題になります。
起こる時期
服用後数時間。
備え
禁忌です。命に関わる血圧低下が起こります。狭心症の薬を飲んでいる人は、この薬を使えません。舌下錠・貼り薬・スプレーも含みます。
ほてり・頭痛・鼻づまりよくある
起こりやすい人
誰にでも。用量が多いほど出やすい。
起こる時期
服用後30分〜数時間。
備え
添付文書の頻度は血管拡張(ほてり・潮紅)5.78%、頭痛3.87%。多くは自然に消えます。
視覚の異常(青く見える・まぶしい)よくある
起こりやすい人
誰にでも起こりえます。
起こる時期
服用後数時間。
備え
彩視症・視覚障害は1%以上の頻度で報告。自動車の運転に注意するよう添付文書が求めています。
持続勃起(4時間以上)重大
起こりやすい人
鎌状赤血球症・多発性骨髄腫・白血病など素因のある人。
起こる時期
服用後4時間以降も続く場合。
備え
6時間以上続く痛みを伴う勃起は組織を損傷し、永続的に勃起機能を失うことがあります。4時間を超えたら直ちに受診。
急激な視力低下・難聴重大
起こりやすい人
50歳以上、糖尿病、高血圧、脂質異常、喫煙者はNAION(虚血性視神経症)の危険因子とされます。
起こる時期
服用後〜数日。
備え
急に見えにくくなったら服用をやめて眼科へ。突発性難聴・網膜静脈閉塞も頻度不明で報告されています。
性行為そのものの心臓への負荷重大
起こりやすい人
6か月以内に心筋梗塞・脳梗塞のあった人、心不全、不安定狭心症、低血圧・未治療の高血圧の人は禁忌または要注意。
起こる時期
性行為中〜直後。
備え
薬のせいというより、性行為が心臓に負荷をかけます。市販後に心筋梗塞の報告があり(因果関係は不明)、添付文書は開始前の心血管評価を求めています。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

必要なときだけ飲む薬です。「続ける」「やめる」の概念がなく、使わなければ費用もかかりません。1日1回まで、24時間以上あけるのが承認された使い方です。

途中でやめられるか

いつでもやめられます。依存性や離脱症状はありません。ただし、心理的に頼りすぎて薬なしでは不安になる人はいます。

やめたらどうなるか

やめれば元の状態に戻ります。薬が原因(糖尿病・動脈硬化・降圧薬など)を治すわけではないので、原因が進めば効きにくくなります。

お金はどうなるか

1錠ごとの支払いです。まとめ買い(10錠セット等)の割引がありますが、使用期限と、効かなかったときに残る分を考えてください。定期配送の契約は解約条件を先に確認してください。

⑥ 価格

品目
公定価格(薬価)
クリニック表示価格
バイアグラ錠50mg(シルデナフィル)1錠
薬価 927.4円(薬価。保険適用は男性不妊治療目的のときのみ)
表示 1,480〜1,800円(確認3施設)
バイアグラ錠25mg(シルデナフィル)1錠
薬価 684.2円(同上)
表示 1,250〜1,300円(確認3施設)

先発バイアグラ50mgは1,480円・1,500〜1,600円・1,800円の3施設で、最安と最高で1.2倍。薬価927.4円の1.6〜1.9倍です。後発シルデナフィル50mgは770円・772円・860円・980円と「初回440円・2回目以降550〜980円」の5施設で、通常価格は770〜980円。初回だけ大幅に安い価格設計の施設があります。診察料は「無料」「薬代のみ」の表示が多く、実質的に薬代に含まれています。

薬価がある数少ない自由診療の薬です。薬価との差(先発で1錠550〜870円)が診察・在庫・利益の分にあたります。後発品には薬価収載の有無を当サイトは確認できていないため、先発の薬価だけを対にしています。観測日2026-09-05(1施設は最終更新2026-06-05の表示)、施設名は扱いません。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. 狭心症・心臓の薬(硝酸薬)を飲んでいないか、確認されましたか。(確認しない施設では受けないでください)
  2. 処方される薬の製造販売元はどこですか。国内承認品ですか、輸入品ですか。
  3. 表示価格は初回だけの価格ですか。2回目以降と、診察料・送料を含めた1錠あたりの総額はいくらですか。
  4. 私のEDの原因(糖尿病・血圧・薬の副作用・心理面)について、薬を出す前に何を調べますか。

関連する読みもの

出典

最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. バイアグラ錠25mg・50mg/ODフィルム 添付文書(2024年7月改訂 第8版、KEGG MEDICUS収載版で確認)効能・用法(25〜50mg、性行為の約1時間前、24時間以上の間隔)、禁忌(硝酸剤・NO供与剤、リオシグアト、心血管障害、重度肝障害、低血圧・未治療の高血圧、6か月以内の脳梗塞・脳出血・心筋梗塞)、副作用頻度(血管拡張5.78%、頭痛3.87%ほか)、重要な基本的注意(性行為の心臓リスク、4時間以上の勃起、視力低下)、臨床成績(日本243人・欧州481人・米国481人のIIEFスコア)、薬価(25mg 684.2円、50mg 927.4円、保険給付は男性不妊治療目的のみ)
  2. ファイザー・バイエル薬品・日本新薬・日本イーライリリー「偽造ED治療薬4社合同調査結果」プレスリリース 2016年11月24日(PDF)ネット入手70件中28件(40.0%)が偽造品。国内発注45件中16件(35.6%)、タイ発注25件中12件(48.0%)。2015年に税関で差し止められた偽造医薬品は1,030件で10年前の11件の約100倍。各製品の発売年(バイアグラ1999年、レビトラ2004年、シアリス2007年、シルデナフィル後発品2014年)も本資料による。PDF原文を確認
  3. 複数のクリニック公開ページ(2026-09-05確認、5施設)先発バイアグラ50mg 1,480円・1,500〜1,600円・1,800円、25mg 1,250円・1,300円・1,300円。後発シルデナフィル50mg 770円・772円・860円・980円、初回440円・2回目以降550〜980円。国内未承認の高用量(100mg等)を扱う施設あり。施設名は扱いません