自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
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ダーマペン(マイクロニードリング)

別の言い方: ダーマペン4/マイクロニードリング/ニキビ跡 治療/毛穴 治療/ヴェルベットスキン/ダーマペン 成長因子/ダーマペン エクソソーム/クレーター 治療/ダーマペン 副作用

針で穴を開けるだけの治療に、効く根拠はあります。値段の差は「一緒に塗るもの」で、そこに未承認製品が入ります。

結論 ── うたわれている効果は
ニキビ跡の凹みには効きます。ただし機器は国内未承認で、「何を一緒に塗るか」で別の治療になります

細い針で皮膚に無数の小さな穴を開け、傷が治る力で凹みを浅くする治療です。12の無作為化試験・414人のメタ解析で単独でもニキビ跡の改善が示され、二次的な傷跡や感染の報告はありませんでした。一方、ダーマペン4は国内未承認の機器で、クリニックが個人輸入して使っています。併用される成長因子・幹細胞培養上清・エクソソームも未承認製品で、その効果はダーマペン本体とは別に測る必要があります。

112の無作為化試験・414人のメタ解析(2022)で、マイクロニードリング単独はニキビ跡の改善をもたらし、二次的な瘢痕や感染の報告はありませんでした。9試験の系統的レビュー(2021)も、単独・併用のいずれでも一貫して有効で重篤な副作用の報告はないとしています。
2米国の顔半分比較の無作為化試験(2014、15人完了)では、2週間隔で3回の施術後6か月に、瘢痕スコアが対照側より3.4点低く(95%CI 0.2〜6.5、p=0.03)、有害事象はなく痛みは10点中1.08でした。
3当サイトが確認した3施設すべてが「国内未承認の医療機器」「オーストラリアの製造元から個人輸入」と明記しています。承認機器ではないため、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
424試験・1,546人のネットワークメタ解析(2024)では、ケミカルピーリングなどとの併用が単独より優れていました。ただし国内で併用される成長因子・培養上清・エクソソームは未承認製品で、これらの上乗せ効果を測った試験は別に確認が必要です。
エビデンスの水準
★★★
無作為化試験のメタ解析あり・機器は国内未承認
承認の状況
機器は国内未承認(医師の個人輸入)
価格の幅
全顔1回 38,500〜63,470円(3施設)/併用メニューは44,000〜254,100円
全顔1回の表示価格(税込)

① 国内で承認されている使い方

ダーマペン4は医薬品医療機器等法上の承認を受けていない医療機器です。医師が個人輸入し、責任のもとで使用しています。併用される薬剤(成長因子製剤、幹細胞培養上清液、エクソソーム、PRPなど)も多くが未承認です。ニキビ跡の治療は保険適用外です。

対象
国内での承認
ダーマペン4(電動マイクロニードル)
国内未承認。医師の個人輸入で使用(3施設が明記)
成長因子製剤・幹細胞培養上清液・エクソソーム(併用薬剤)
国内未承認。厚労省は培養上清液・エクソソームに承認製品がない旨を通知(別ページ)
高周波(RF)マイクロニードル機器
製品ごとに承認の有無が異なる。機器名で確認
ヒト由来製剤(PRPなど)
再生医療等安全性確保法の届出対象になる場合がある
—「ダーマペンが効く」は本体の話です。「ヴェルベットスキン」「エクソソーム導入」などのメニュー名は、本体に未承認製品を重ねた別の治療で、価格が2〜4倍になります。
—針を刺した直後の皮膚に未承認製剤を塗る行為は、その製剤の成分を体内に入れることと同じです。製剤の製品名・製造者・成分を聞いてください。
—肌に活動性のニキビ・ヘルペス・感染がある時期は避けるのが原則です。施術で悪化・拡散することがあります。

② 臨床試験で確かめられていること

ニキビ跡の凹み(萎縮性瘢痕)には、無作為化試験で改善が示されています。3回程度の施術で、評価者による瘢痕スコアが下がります。

毛穴の開き・小じわ・肌質改善への効果は、ニキビ跡ほど試験がそろっていません。「肌がきれいになる」の部分は、施術直後の腫れによる一時的な変化を含みます。

併用で効果が上がるのは事実ですが、試験で併用されたのは主にケミカルピーリングやPRPで、国内で人気の培養上清液・エクソソームではありません。

深い凹みや幅の広い凹みには限界があり、フラクショナルレーザーや外科的な方法と組み合わせる場合があります。

マイクロニードリング単独の効果(12試験のメタ解析)Shen YC, et al. Microneedling Monotherapy for Acne Scar: Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Aesthetic Plast Surg. 2022;46(4):1913-1922
誰に
ニキビ跡のある414人(12の無作為化試験)
何を
マイクロニードリング単独(高周波を併用しないもの)
何と比べて
他の治療(高周波マイクロニードル、フラクショナルレーザーなど)
どうなった
瘢痕改善で高周波なしのマイクロニードリングが優れる結果(平均差0.42、95%CI −0.12〜0.73)。二次的な瘢痕や感染の報告なし。炎症後色素沈着はマイクロニードリングのほうが少ない
顔半分比較の無作為化試験(米国)Alam M, et al. Efficacy of a needling device for the treatment of acne scars: a randomized clinical trial. JAMA Dermatol. 2014;150(8):844-849
誰に
ニキビ跡のある成人20人(15人が完了)
何を
電動ニードリング機器で2週間隔に3回
何と比べて
同じ人の反対側の顔(無治療)
どうなった
6か月後の瘢痕スコアが治療側で3.4点低い(95%CI 0.2〜6.5、p=0.03)。有害事象なし。痛みの平均は10点中1.08
単独 vs 併用(24試験のネットワークメタ解析)Li H, Jia B, Zhang X. Arch Dermatol Res. 2024;316(8):505
誰に
ニキビ跡のある1,546人(24の無作為化試験)
何を
マイクロニードリング単独、およびケミカルピーリング・PRP・他の治療との併用
何と比べて
相互比較
どうなった
併用は単独より明らかに優れ、ケミカルピーリングとの併用が最良。併用されたのは主にピーリング・PRPで、成長因子製剤・培養上清液・エクソソームの試験はこの解析の中心ではない
培養上清液・エクソソームを併用したときの上乗せ効果当サイトによる文献調査(2026-09-05)
誰に
マイクロニードリング後に培養上清液・エクソソームを外用した人
何を
ダーマペン+幹細胞培養上清液/エクソソーム
何と比べて
ダーマペン+生理食塩水
どうなった
顔半分比較の小規模試験(28人、外用エクソソーム)で医師評価の改善が報告されていますが(エクソソームのページ参照)、国内で使われる各製品での試験は確認できませんでした。製品ごとに中身が違うため、ある製品の結果は別の製品に当てはまりません

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

施術中〜当日数日数週間数か月赤み・腫れ・出血・皮むけ感染・膿疹単純ヘルペスの再燃炎症後色素沈着併用製剤へのアレルギー・肉芽腫線状の傷跡(トラムトラック)よくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。本体の副作用は軽く短期です。重い側の帯は、主に併用製剤と手技に由来します。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
赤み・腫れ・出血・皮むけよくある
起こりやすい人
誰にでも。針が深いほど強い。
起こる時期
施術中〜数日。
備え
3施設とも明記。数日でおさまるのが通常です。
感染・膿疹重大
起こりやすい人
活動性のニキビがある人、施術後の清潔管理が不十分な場合、針の使い回し。
起こる時期
数日。
備え
針カートリッジが使い捨てか、施術後のスキンケア指導があるかを確認してください。
単純ヘルペスの再燃よくある
起こりやすい人
口唇ヘルペスの既往がある人。
起こる時期
数日。
備え
既往を申告すれば予防内服を検討する施設があります。
炎症後色素沈着よくある
起こりやすい人
濃い肌色の人、施術後に日焼けした人。
起こる時期
数週間〜数か月。
備え
メタ解析では高周波併用よりマイクロニードリング単独のほうが少ないとされます。遮光が予防です。
併用製剤へのアレルギー・肉芽腫重大
起こりやすい人
未承認の成長因子・培養上清液・エクソソーム製剤を併用した人。
起こる時期
数週間〜数か月。
備え
針で開けた穴から製剤が入るため、外用より反応が強く出ることがあります。製品名と成分を確認してください。
線状の傷跡(トラムトラック)重大
起こりやすい人
針が深すぎる設定、強い圧、骨の上の薄い皮膚。
起こる時期
数週間〜。
備え
まれですが、機器の使い方に起因する傷跡が報告されています。施術者の経験を聞いてください。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

「月1回で5回」がよく案内される回数ですが、試験では3回(2週間隔)で6か月後の改善が示されています。終わりの基準は施設の設定です。

途中でやめられるか

いつでもやめられます。離脱症状はありません。

やめたらどうなるか

改善した瘢痕は戻らないと考えられますが、長期の追跡データは限られています。毛穴・肌質の変化は時間とともに戻る可能性があります。

お金はどうなるか

回数券の未消化分の返金条件を確認してください。併用製剤は施術ごとの追加料金で、続けるほど本体との差が開きます。

⑥ 価格

本体のみの全顔は38,500円・63,470円の2施設(もう1施設は併用メニューのみで、ピーリング併用の全顔が初回44,000円・通常55,000円)。最安と最高で1.6倍。併用製剤を重ねると1回44,440円(ピーリング)〜254,100円(PRP+培養上清)まで、本体価格の最大4倍になります。初診料3,850円の施設あり。3施設の確認で、相場ではありません。

未承認機器のため公定価格はありません。表示価格がすべてです。価格差のほとんどは「一緒に塗るもの」の差で、その部分の効果は本体の試験では測られていません。「月1回×5回」が推奨されることが多く、年額で考えてください。観測日2026-09-05、施設名は扱いません。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. 機器の製品名は何ですか。国内未承認であることと、個人輸入であることを説明書に書いてもらえますか。
  2. 一緒に塗る製剤の製品名・製造者・成分は何ですか。それも未承認ですか。
  3. 針の深さは何mmで、私の部位にどう決めますか。針は使い捨てですか。
  4. 私のニキビ跡の種類(凹みの深さ・幅)で、何回で、どこまで改善が見込めますか。総額はいくらですか。

関連する読みもの

出典

最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. Shen YC, et al. Microneedling Monotherapy for Acne Scar: Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Aesthetic Plast Surg. 2022;46(4):1913-192212試験・414人。高周波なしのマイクロニードリングが瘢痕改善で優れる。二次的な瘢痕・感染の報告なし。PubMed抄録で確認
  2. Sitohang IBS, Sirait SAP, Suryanegara J. Microneedling in the treatment of atrophic scars: A systematic review of randomised controlled trials. Int Wound J. 2021;18(5):577-5859試験。単独・併用とも一貫して有効。重篤な副作用の報告なし。PubMed抄録で確認
  3. Alam M, et al. Efficacy of a needling device for the treatment of acne scars: a randomized clinical trial. JAMA Dermatol. 2014;150(8):844-849顔半分比較、15人完了、3回。6か月後の瘢痕スコア差3.4(0.2〜6.5、p=0.03)。有害事象なし。PubMed抄録で確認
  4. Li H, Jia B, Zhang X. Microneedling and combination treatments for acne scars: network meta-analysis. Arch Dermatol Res. 2024;316(8):50524試験・1,546人。併用が単独より優れ、ケミカルピーリング併用が最良。PubMed抄録で確認
  5. Gowda A, et al. A Systematic Review Examining the Potential Adverse Effects of Microneedling. J Clin Aesthet Dermatol. 2021;14(1):45-54紅斑・浮腫・疼痛・一時的な刺激・炎症後色素沈着。「機器によらず比較的安全で副作用は最小限」。PubMed抄録で確認
  6. 複数のクリニック公開ページ(2026-09-05確認、3施設)全顔38,500円・63,470円、ピーリング併用の全顔 初回44,000円・通常55,000円、併用メニュー44,440〜254,100円。3施設とも「国内未承認医療機器」「個人輸入」を明記、うち1施設は厚労省の個人輸入注意ページへのリンクあり。施設名は扱いません