HIFU(ハイフ)
たるみの改善を示した試験はあります。ただし機器ごとに条件が大きく異なり、ある機器の結果を別の機器に当てはめることはできません。
医師の評価では9割が改善。ただし本人の実感はそれより低く、機種によって条件が大きく違います。
① 国内で承認されている使い方
美容目的で薬事承認を受けたHIFU機器は、国内に存在しません(厚生労働省通知、2023年3月31日時点。以後の承認は当サイトで確認できていません)。クリニックで使われる機器は、医師が自己責任で個人輸入した未承認機器です。
② 臨床試験で確かめられていること
たるみの改善を示した比較試験はありますが、規模が小さいものが中心です。
出力、照射深度、照射数、対象部位が機器ごとに違うため、試験の結果を機器をまたいで移すことはできません。
効果の判定に用いられる指標が試験によって異なり、比較がしにくい領域です。
- 誰に
- 顔・首のたるみにHIFUを受けた人。693文献から適格16試験(医師評価337人・有害事象評価573人)。参加者の9割超が女性
- 何を
- HIFU(高密度焦点式超音波)の照射。機種・出力は試験ごとに異なります
- 何と比べて
- 多くは照射前の状態との比較(対照群のない試験を含みます)
- どうなった
- 照射90日後、医師の評価では92%が「改善」(軽度47%/中等度36%/著明8%)。本人の評価では「軽度改善」42%(n=81)、360日では53%(ただしn=19)。眉毛の上昇 0.47〜1.7mm
誰が評価したかで数字が倍以上違います。BMI30超・たるみが強い人では効果が下がると報告されています。
※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。
③ まだ答えの出ていないこと
- 効果がどのくらい持続するか。長期の追跡は限られています。
- 繰り返し照射した場合の影響。
- 脂肪萎縮がどのくらいの頻度で起きるか。
④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え
添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。
- 起こりやすい人
- 顔面神経が浅い部位(エラ周辺・こめかみ)への照射。解剖を熟知した施術者かどうかで危険度が変わります。
- 起こる時期
- 施術直後から、口角の動かしにくさ・しびれとして現れます。多くは数週間〜数か月で回復しますが、長引く例もあります。
- 備え
- 医師以外による施術での危害が国内で報告されています。誰が照射するのかを確かめてください。
- 起こりやすい人
- 出力設定が強すぎた場合。骨に近い部位も注意されます。
- 起こる時期
- 照射直後から。
- 備え
- 水ぶくれ・線状のやけど跡が報告されています。
- 起こりやすい人
- もともと頬の脂肪が少ない人、痩せ型の人。
- 起こる時期
- 施術から数週間〜数か月たって気づかれることがあります。
- 備え
- 超音波は脂肪を減らす方向に働きます。元に戻す手段は限られます。
- 起こりやすい人
- 誰にでも起こりえます。特に骨に近い部位は痛みが強く出ます。
- 起こる時期
- 施術中の痛みと、施術後数日の腫れ・むくみ。
- 備え
- 大多数に一過性の赤み・腫れが出ます(レビューでの報告)。
⑤ やめるとき
効果は永続せず、半年〜1年程度での再施術を勧められるのが一般的です。持続の見込みは機器と個人で変わります。
1回ごとの施術なので、いつでもやめられます。
時間とともに元の状態に向かうとされます。やめたことで元より悪くなるというデータは確認していません(脂肪萎縮などの合併症は別です)。
都度払いが基本です。回数券を勧められた場合は、未消化分の扱いを確かめてください。
⑥ 価格
確認した範囲で約5倍。ただし照射数(ショット数)と範囲が施設ごとに違うため、同じ内容の差ではありません。
20,000円刻みの度数。検索から集めた便宜標本で、全国の割合には一般化できません。同じ単位に換算できないページは台帳から除いています。詳しい方法と5治療の横断は横断価格レポートに。
地域差について
現在の台帳は、クリニックの所在地を記録していないため、地域差はまだ判定できません。所在地・診察形態を記録する再観測(台帳v0.3)で公開する予定です。データが無いことを、あるかのようには書きません。クリニックごとの比較は
医院別レポートで公開料金と条件を確認できます。医療脱毛は、4院の料金条件を見比べられます。会員登録は不要です。掲載対象は確認した医院・プランに限られ、地域全体の相場を示すものではありません。施術には公定価格がありません。「1回いくら」ではなく「何ショットでいくら」まで確かめないと比較できません。「承認機器か未承認機器か」という軸は国内では成り立ちません(美容目的の承認機器は存在しません)。
⑦ 診察で聞くこと
そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。
- 使用する機器の名前を教えてください。国内で承認された機器ですか。
- 施術は医師が行いますか。
- 神経の損傷や脂肪萎縮が起きた場合、どう対応しますか。
- 効果はどのくらい持続する見込みですか。その根拠は何ですか。
関連する読みもの
note で読む
この治療について、悩みの側から追った連載記事があります。ハイフ(HIFU)は危険なのか——美容目的で承認された機器は国内にゼロ(note.com/外部サイト)出典
最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。
- A Systematic Review of the Efficacy of Microfocused Ultrasound for Facial Skin Tightening. Int J Environ Res Public Health. 2023;20(2):1522693件から16件が適格。医師評価n=337、有害事象評価n=573。対象の90%超が女性で、長期追跡データは不足しています
- 厚生労働省 薬生監麻発0331第12号「HIFU に関する監視指導の徹底について」2023年3月31日「美容目的で使用されるために我が国において承認されたHIFU機器は存在しません」の逐語。美容医療診療指針(令和3年度改訂版)も「承認状況:すべて国内未承認」
- 消費者安全調査委員会「事故等原因調査報告書 −エステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故−」2023年3月29日事故135件(美容クリニック31件)、機器の流通実態(クリニックは医師の自己責任で個人輸入)、「施術者を医師などに限定することが必要」
- 厚生労働省 医政医発0607第1号「医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について」2024年6月7日/厚生労働科学特別研究「HIFU施術における人体への侵襲性の評価研究」令和5年度HIFU施術は医行為。医療機関481施設の回答で有害事象150件(熱傷57・皮膚49・神経障害49・白内障2)。分母は施設数で患者数あたりの発生率ではありません
- 薬機法にもとづく医療機器承認情報(PMDA)機器名から承認の有無を確認できます。Sofwaveシステム(2025年4月承認)は非集束超音波でHIFUではありません
- 医療広告ガイドライン(厚生労働省)未承認機器を用いる自由診療の広告における情報提供事項
- 当サイト調査(観測日 2026-08-18)公開ページに掲載されていた価格の幅