自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
自由診療チェック効果の根拠・リスク・費用を確かめる 診察前の質問メモ
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輪郭・小顔

HIFU(ハイフ)

別の言い方: ハイフ/リフトアップ/たるみ治療/小顔

たるみの改善を示した試験はあります。ただし機器ごとに条件が大きく異なり、ある機器の結果を別の機器に当てはめることはできません。

結論 ── うたわれている効果は
たるみへの効果は、ありますが控えめです

医師の評価では9割が改善。ただし本人の実感はそれより低く、機種によって条件が大きく違います。

116試験をまとめた系統的レビューで、施術90日後に医師評価では92%が改善と判定されました。ただし内訳は「軽度改善」が47%と最多です。
2本人の評価では、90日時点で「軽度改善」42%。医師が見て分かる変化と、本人が鏡で感じる変化には差があります。
3あご下の面積が26〜45mm2縮小、眉の位置が0.47〜1.7mm上昇という客観測定もあります。ミリ単位の変化です。
4機種ごとに出力・深度・照射数が違い、ある機種の結果を別の機種に当てはめることはできません。
エビデンスの水準
★★
小規模の比較試験
承認の状況
美容目的の承認機器なし(全て未承認)
価格の幅
1回 16,000〜79,200円
1回あたりの表示価格

① 国内で承認されている使い方

美容目的で薬事承認を受けたHIFU機器は、国内に存在しません(厚生労働省通知、2023年3月31日時点。以後の承認は当サイトで確認できていません)。クリニックで使われる機器は、医師が自己責任で個人輸入した未承認機器です。

対象
国内での承認
美容目的の承認機器
存在しません(前立腺がん治療用のHIFU機器は別に承認されています)
クリニックの機器
未承認の医家向け機器を医師が個人輸入(消費者事故調報告書)。未承認であること・入手経路・救済制度の対象外であること等の説明義務があります
施術者
医師でなければ行えない医行為(厚生労働省通知 2024年6月7日)。医療提供施設で行うこととされています
—2025年4月に承認された「皮膚引締め用超音波照射器」(Sofwaveシステム)は非集束超音波で、HIFUではありません。「超音波の承認機器が出た」を「ハイフが承認された」と読み替えないでください。
—米国で承認された機器(ウルセラ)も日本では未承認です。2025年10月に終了した順天堂の臨床研究は、同機器を未承認医療機器として登録していました。
—医師以外による施術で、熱傷や神経損傷などの危害が報告されています。医療機関での調査でも、481施設から有害事象150件(熱傷57・神経障害49・白内障2)が報告されています。

② 臨床試験で確かめられていること

たるみの改善を示した比較試験はありますが、規模が小さいものが中心です。

出力、照射深度、照射数、対象部位が機器ごとに違うため、試験の結果を機器をまたいで移すことはできません。

効果の判定に用いられる指標が試験によって異なり、比較がしにくい領域です。

16試験の系統的レビューInt J Environ Res Public Health 2023;20(2):1522
誰に
顔・首のたるみにHIFUを受けた人。693文献から適格16試験(医師評価337人・有害事象評価573人)。参加者の9割超が女性
何を
HIFU(高密度焦点式超音波)の照射。機種・出力は試験ごとに異なります
何と比べて
多くは照射前の状態との比較(対照群のない試験を含みます)
どうなった
照射90日後、医師の評価では92%が「改善」(軽度47%/中等度36%/著明8%)。本人の評価では「軽度改善」42%(n=81)、360日では53%(ただしn=19)。眉毛の上昇 0.47〜1.7mm

誰が評価したかで数字が倍以上違います。BMI30超・たるみが強い人では効果が下がると報告されています。

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

医師の評価で「改善」(90日)92%本人の評価で「軽度改善」(90日)42%本人の評価(360日・n=19)53%
図|評価する人で、数字は倍以上違う。医師の目では9割が「改善」でも、本人の実感は4〜5割にとどまります。HIFUを検討するなら、どちらの数字で期待を作るかがいちばん重要な分かれ目です。360日時点は19人しか追跡されておらず、確度は下がります。出典: Int J Environ Res Public Health 2023;20(2):1522(16試験の系統的レビュー)/加工: 数値の図示

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

施術中直後数日数週間数か月痛み・腫れやけど(熱傷)神経の損傷脂肪萎縮(頬がこける)よくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
神経の損傷重大
起こりやすい人
顔面神経が浅い部位(エラ周辺・こめかみ)への照射。解剖を熟知した施術者かどうかで危険度が変わります。
起こる時期
施術直後から、口角の動かしにくさ・しびれとして現れます。多くは数週間〜数か月で回復しますが、長引く例もあります。
備え
医師以外による施術での危害が国内で報告されています。誰が照射するのかを確かめてください。
やけど(熱傷)重大
起こりやすい人
出力設定が強すぎた場合。骨に近い部位も注意されます。
起こる時期
照射直後から。
備え
水ぶくれ・線状のやけど跡が報告されています。
脂肪萎縮(頬がこける)重大
起こりやすい人
もともと頬の脂肪が少ない人、痩せ型の人。
起こる時期
施術から数週間〜数か月たって気づかれることがあります。
備え
超音波は脂肪を減らす方向に働きます。元に戻す手段は限られます。
痛み・腫れよくある
起こりやすい人
誰にでも起こりえます。特に骨に近い部位は痛みが強く出ます。
起こる時期
施術中の痛みと、施術後数日の腫れ・むくみ。
備え
大多数に一過性の赤み・腫れが出ます(レビューでの報告)。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

効果は永続せず、半年〜1年程度での再施術を勧められるのが一般的です。持続の見込みは機器と個人で変わります。

途中でやめられるか

1回ごとの施術なので、いつでもやめられます。

やめたらどうなるか

時間とともに元の状態に向かうとされます。やめたことで元より悪くなるというデータは確認していません(脂肪萎縮などの合併症は別です)。

お金はどうなるか

都度払いが基本です。回数券を勧められた場合は、未消化分の扱いを確かめてください。

⑥ 価格

確認した範囲で約5倍。ただし照射数(ショット数)と範囲が施設ごとに違うため、同じ内容の差ではありません。

横断の表示価格(当サイト台帳・観測日 2026-09-19) 全顔1回・リフト(通常)照射で最も安い機種(税込。機種・ショット数は施設で異なる)。個票は公開せず、集計だけを載せています。
観測件数
31件
最安〜最高
19,800円〜440,000円
倍率(最高÷最安)
22.2倍
中央値
66,000円
四分位範囲
29,650円〜108,900円
ウルセラ 全顔1回(税込)(4件)
100,000円〜440,000円
0〜2万円2
2万〜4万円9
4万〜6万円3
6万〜8万円6
8万〜10万円1
10万〜12万円3
12万〜14万円3
14万〜16万円0
16万〜18万円2
18万〜20万円0
20万〜22万円0
22万〜24万円1
24万〜26万円0
26万〜28万円0
28万〜30万円0
30万〜32万円0
32万〜34万円0
34万〜36万円0
36万〜38万円0
38万〜40万円0
40万〜42万円0
42万〜44万円0
44万〜46万円1

20,000円刻みの度数。検索から集めた便宜標本で、全国の割合には一般化できません。同じ単位に換算できないページは台帳から除いています。詳しい方法と5治療の横断は横断価格レポートに。

地域差について

現在の台帳は、クリニックの所在地を記録していないため、地域差はまだ判定できません。所在地・診察形態を記録する再観測(台帳v0.3)で公開する予定です。データが無いことを、あるかのようには書きません。

クリニックごとの比較は

医院別レポートで公開料金と条件を確認できます。医療脱毛は、4院の料金条件を見比べられます。会員登録は不要です。掲載対象は確認した医院・プランに限られ、地域全体の相場を示すものではありません。

施術には公定価格がありません。「1回いくら」ではなく「何ショットでいくら」まで確かめないと比較できません。「承認機器か未承認機器か」という軸は国内では成り立ちません(美容目的の承認機器は存在しません)。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. 使用する機器の名前を教えてください。国内で承認された機器ですか。
  2. 施術は医師が行いますか。
  3. 神経の損傷や脂肪萎縮が起きた場合、どう対応しますか。
  4. 効果はどのくらい持続する見込みですか。その根拠は何ですか。

関連する読みもの

note で読む

この治療について、悩みの側から追った連載記事があります。ハイフ(HIFU)は危険なのか——美容目的で承認された機器は国内にゼロ(note.com/外部サイト)

出典

最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. A Systematic Review of the Efficacy of Microfocused Ultrasound for Facial Skin Tightening. Int J Environ Res Public Health. 2023;20(2):1522693件から16件が適格。医師評価n=337、有害事象評価n=573。対象の90%超が女性で、長期追跡データは不足しています
  2. 厚生労働省 薬生監麻発0331第12号「HIFU に関する監視指導の徹底について」2023年3月31日「美容目的で使用されるために我が国において承認されたHIFU機器は存在しません」の逐語。美容医療診療指針(令和3年度改訂版)も「承認状況:すべて国内未承認」
  3. 消費者安全調査委員会「事故等原因調査報告書 −エステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故−」2023年3月29日事故135件(美容クリニック31件)、機器の流通実態(クリニックは医師の自己責任で個人輸入)、「施術者を医師などに限定することが必要」
  4. 厚生労働省 医政医発0607第1号「医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について」2024年6月7日/厚生労働科学特別研究「HIFU施術における人体への侵襲性の評価研究」令和5年度HIFU施術は医行為。医療機関481施設の回答で有害事象150件(熱傷57・皮膚49・神経障害49・白内障2)。分母は施設数で患者数あたりの発生率ではありません
  5. 薬機法にもとづく医療機器承認情報(PMDA)機器名から承認の有無を確認できます。Sofwaveシステム(2025年4月承認)は非集束超音波でHIFUではありません
  6. 医療広告ガイドライン(厚生労働省)未承認機器を用いる自由診療の広告における情報提供事項
  7. 当サイト調査(観測日 2026-08-18)公開ページに掲載されていた価格の幅