自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
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輪郭・小顔

サーマクール(高周波RFのたるみ治療)

別の言い方: サーマクール/サーマクールFLX/高周波 たるみ/RF たるみ治療/サーマクール 効果 ない/サーマクール ハイフ 違い/サーマクール 痛い/サーマクール 回数/サーマクール 副作用 脂肪萎縮/サーマクールアイ

「切らないたるみ治療」の代表格ですが、効果を測った研究ほど「満足は半分」と正直です。何を期待して30万円を払うかを、先に決めておく施術です。

結論 ── うたわれている効果は
引き締め効果は測られていますが「手術や注入剤には及ばない」効果で、満足した人は半数です。国内未承認です

高周波(ラジオ波)で真皮を加熱し、コラーゲンを収縮・再生させてたるみを引き締める機器です。米国の多施設研究(86人、目もと)では、写真の盲検評価で83.2%に1段階以上の改善がありましたが、「満足・とても満足」は50%でした。美容医療診療指針は高周波によるたるみ治療を「推奨度2(効果は外科手術や注入剤に及ばないが、合併症の危険が低い選択肢として弱く推奨)」としています。サーマクールFLXは国内未承認で、医師が個人輸入して使います。第2度熱傷が施術の0.36〜2.7%、まれに脂肪萎縮(くぼみ)の報告があります。全顔600ショットで308,000〜440,000円です。

1Fitzpatrick 2003(米国多施設、86人・119の目もと、1回照射、6か月追跡): 盲検の写真評価で83.2%(99/119)が1段階以上のしわ改善、眉の挙上0.5mm以上が61.5%(40/65)。一方、患者の「満足・とても満足」は50%(41/82)。第2度熱傷は5,858回の照射中21回(0.36%)、6か月時点で瘢痕が残った人が3人。
2美容医療診療指針(令和3年度改訂版)CQ2-1-2: 「効果は外科手術や注入剤を用いた治療に及ばないが,瘢痕形成は稀で,体内に異物を残さないため,合併症の危険性が低く,タルミ治療の選択肢の1つとして行うことを弱く推奨できる」(推奨度2)。
3安全性の後ろ向き集計: Weiss 2006(600回超の施術)で一時的な副作用2.7%、頬のくぼみ1人(3.5か月で回復)、永続する副作用なし。de Felipe 2007(290人・757回)で第2度熱傷が施術の2.7%、痛みで施術困難11.49%、持続する紅斑1.22%、ほかに瘢痕・脂肪萎縮・神経痛・顔面神経麻痺の報告。
4複数の施設が「薬機法上の承認を得ていない未承認医療機器」「医師の判断により個人輸入」「国内においては承認されている医療機器はありません」と明記しています。米国ではFDA 510(k)クリアランス(2017年10月、顔・目・体の皮膚を非侵襲的に滑らかにする)を得ています。
エビデンスの水準
★★
多施設前向き研究・無作為化試験あり(偽照射対照なし)・国内未承認・学会指針は弱く推奨
承認の状況
未承認機器(医師の個人輸入・自由診療)
価格の幅
全顔600ショット 308,000〜440,000円(300ショット 154,000〜352,000円、目もと 121,000〜187,000円、5施設)
1回の表示価格(税込・ショット数で異なる)

① 国内で承認されている使い方

サーマクール(Thermage、ソルタメディカル)は米国でFDA 510(k)クリアランスを受けた高周波機器ですが、日本では承認されておらず、医師が個人輸入して使います。最新機種はFLX(2017年〜)。同じ「高周波たるみ治療」でも、承認機器(国内承認のあるRF機器)や別方式(ハイフ=超音波)とは別物です。自由診療で、価格は施設が決めます。

対象
国内での承認
サーマクールFLX(Thermage FLX、Solta Medical)
国内未承認。医師の個人輸入。FDA 510(k)クリアランス2017年10月
サーマクールCPT(旧機種)
国内未承認。臨床研究の多くはこの機種以前のThermaCool
サーマクールアイ(上下まぶた)
同機器の眼用チップ。米国では眼周囲のしわが適応に含まれる
国内承認の高周波機器
製品ごとに確認。承認の有無と効果の大きさは別問題
—未承認機器を使う自由診療では、医療広告ガイドラインにより「未承認である旨」「入手経路」「同一性能の国内承認機器の有無」「諸外国での安全性情報」の明示が求められます。表示がない施設は、その時点で確認すべきことがあります。
—ペースメーカーなどの植込み型電子機器、金の糸・金属の留置、妊娠中は禁忌または慎重です。
—脂肪が少ない人・痩せた人で「脂肪萎縮(くぼみ)」の報告があります。頻度は低いが、頬がこけるリスクを承知して受ける施術です。

② 臨床試験で確かめられていること

効果はあります。ただし「引き締まる」の大きさは、盲検の写真評価で1段階、患者の満足は半数という規模です。糸リフトや手術と同列に語られる施術ではありません。

効果は数か月かけて出て(コラーゲンの再生)、6〜12か月持続すると施設は説明します。長期の維持データは限られています。

2回照射は1回より効果が大きい(20人の小規模無作為化試験)とされ、6か月に6回の照射で約50%の改善が6か月後も30〜50%維持されたコホートもあります(17人)。

偽照射(何もしない)と比べた無作為化試験は、当サイトの検索では見つかりませんでした。無作為化試験の多くは「別の機器と比べて劣らない」設計です。

目もとのしわ・眉の挙上(米国多施設研究)Fitzpatrick R, et al. Multicenter study of noninvasive radiofrequency for periorbital tissue tightening. Lasers Surg Med. 2003;33(4):232-242
誰に
86人(119の眼周囲)
何を
ThermaCool TCによる1回照射、6か月追跡
何と比べて
照射前の写真(盲検評価)
どうなった
しわ1段階以上の改善83.2%(99/119)、眉の挙上0.5mm以上61.5%(40/65)、患者満足50%(41/82)。第2度熱傷0.36%(21/5,858照射)、6か月で瘢痕残存3人
1回 vs 2回の照射(無作為化)Fritz M, et al. Radiofrequency treatment for middle and lower face laxity. Arch Facial Plast Surg. 2004;6(6):370-373
誰に
軽〜中等度のたるみのある20人
何を
ThermaCool TC、1回(11人)または1か月間隔で2回(9人)、85〜135 J/cm²
何と比べて
1回群 vs 2回群(盲検の医師評価・患者評価)
どうなった
2回群がすべての項目で高評価、鼻唇溝は有意(p=0.04)。全員に軽度の浮腫と軽〜中等度の紅斑、熱傷・瘢痕なし。75%が「追加照射に支払う」と回答
新機種との非劣性比較(中国、無作為化・評価者盲検)Wang Z, et al. Lasers Med Sci. 2026;41(1):39
誰に
230人登録・212人解析
何を
新規のモノポーラRF機器1回
何と比べて
サーマクールCPT 1回(実薬対照。偽照射なし)
どうなった
90日のGAIS(全般改善度)で改善以上が新機器100%、サーマクール98.10%。重篤な有害事象なし。効果の「大きさ」を偽照射と比べた試験ではない
安全性の後ろ向き集計Weiss RA, et al. J Drugs Dermatol. 2006;5(8):707-712/de Felipe I, et al. J Cosmet Dermatol. 2007;6(3):163-166
誰に
600回超の連続施術(Weiss)/290人・757回(de Felipe、平均81 J/cm²)
何を
ThermaCool(モノポーラRF)
何と比べて
対照群なし
どうなった
Weiss: 一時的副作用2.7%、頬のくぼみ1人(3.5か月で回復)、永続性なし。de Felipe: 第2度熱傷2.7%(施術あたり)、痛みで困難11.49%、持続する紅斑1.22%、瘢痕・脂肪萎縮・神経痛・顔面神経麻痺の報告
美容医療診療指針の位置づけ日本美容外科学会(JSAPS)ほか「美容医療診療指針(令和3年度改訂版)」日美外報 2022;44 特別号 CQ2-1-2
誰に
しわ・たるみの改善を希望する人
何を
高周波(RF)機器治療
何と比べて
外科手術・注入剤
どうなった
推奨度2。「効果は外科手術や注入剤を用いた治療に及ばないが,瘢痕形成は稀で,体内に異物を残さないため,合併症の危険性が低く,タルミ治療の選択肢の1つとして行うことを弱く推奨できる」。17人のコホートで6回照射後約50%改善、6か月後30〜50%維持

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

施術中〜直後数日〜1週間数週間〜数か月半年〜痛み赤み・腫れやけど(第2度熱傷)・水ぶくれしびれ・神経痛・顔面神経麻痺脂肪萎縮・くぼみ・輪郭の不整効果不足よくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。効果は数か月かけて出るため、効果不足の判断も半年後です。その前に追加照射を勧められたら理由を聞いてください。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
赤み・腫れよくある
起こりやすい人
誰にでも(20人の試験で全員)。
起こる時期
直後〜24時間、長い人で1週間。
備え
通常は当日中に引きます。
痛みよくある
起こりやすい人
誰にでも。出力が高いほど。290人の集計で11.49%が痛みで施術困難。
起こる時期
施術中。
備え
表面麻酔は痛みを減らすが効果は変えない(84人の日本人の試験)。痛みを我慢して出力を上げるほど熱傷リスクが上がります。
やけど(第2度熱傷)・水ぶくれ重大
起こりやすい人
出力設定、冷却不良、皮膚の薄い部位。
起こる時期
直後〜数日。
備え
施術の0.36〜2.7%。瘢痕が残った例あり。水ぶくれは写真を撮って即連絡。
脂肪萎縮・くぼみ・輪郭の不整重大
起こりやすい人
痩せた人、脂肪の少ない部位、高出力。
起こる時期
数週間〜数か月後に判明。
備え
600回超の集計で1人(回復)。290人の集計でも報告あり。頬がこける変化は戻らないことがあります。
しびれ・神経痛・顔面神経麻痺重大
起こりやすい人
神経の浅い部位(こめかみ・下顎縁)。
起こる時期
直後〜数週間。
備え
290人の集計で報告。多くは一過性ですが、続く場合は受診。
効果不足よくある
起こりやすい人
たるみが強い人、皮膚の余りが多い人。
起こる時期
3〜6か月後に判明。
備え
手術や注入剤には及ばない効果です。満足は半数。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

1回で完結し、効果は6〜12か月持続すると施設は説明します。維持には半年〜1年ごとの追加照射が前提で、出口は定義されていません。

途中でやめられるか

1回ごとの施術なので、次を受けなければ終わりです。医学的な離脱はありません。

やめたらどうなるか

引き締め効果は徐々に薄れ、加齢によるたるみは進みます。受けなかった場合より悪くなるというデータはありません。

お金はどうなるか

1回払いが基本です。複数回のコース契約は特定商取引法の特定継続的役務(皮膚のたるみ・しわの除去で1か月超・5万円超)に当たれば中途解約できます。

⑥ 価格

A施設は600ショット372,130円+初診3,850円。B施設は300ショット初回297,000円・通常352,000円、600ショット初回385,000円・通常440,000円。C施設は初回20%OFFで300ショット352,000円・600ショット418,000円・900ショット(全顔+首)770,000円。D施設は300ショット154,000円・600ショット308,000円(麻酔別)。E施設は目もと(サーマクールアイ)121,000〜187,000円。同じ600ショットで最安と最高が約1.4倍、300ショットでは約2.3倍。5施設の確認で、相場ではありません。

未承認機器で公定価格はなく、表示価格がすべてです。価格はショット数(照射回数)で決まり、顔の大きさや部位で必要ショット数が変わるため、「全顔」の定義(首を含むか)を揃えて比べてください。6〜12か月ごとの追加が前提なので、年額で考えると30〜45万円です。観測日2026-09-05、施設名は扱いません。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. 使う機器は国内未承認ですか。未承認である旨・入手経路・諸外国の安全性情報の説明を書面でもらえますか。
  2. 私のたるみの程度で、この施術で期待できる変化はどの程度ですか。手術や注入剤と比べてどうですか。
  3. 脂肪萎縮(頬のくぼみ)と熱傷のリスクを、私の顔の脂肪の量でどう見ていますか。
  4. ショット数(300/600/900)はどう決め、その差で効果はどう変わりますか。麻酔代は別ですか。
  5. 効果が出なかった場合の追加照射の条件と費用は。

関連する読みもの

出典

最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. 日本美容外科学会(JSAPS)ほか「美容医療診療指針(令和3年度改訂版)」日美外報 2022;44 特別号 CQ2-1-2高周波によるしわ・たるみ治療は推奨度2(弱く推奨)。効果は手術・注入剤に及ばないが合併症の危険性が低い。Taubらのコホート(17人、6回照射)。PDF原文を確認(本文の一部は文字化け、推奨文と一部本文を判読)
  2. Fitzpatrick R, et al. Lasers Surg Med. 2003;33(4):232-24286人・119眼周囲。盲検評価で83.2%改善、満足50%、第2度熱傷0.36%、瘢痕3人。PubMed抄録で確認
  3. Fritz M, et al. Arch Facial Plast Surg. 2004;6(6):370-37320人。2回照射が1回より優位。全員に浮腫・紅斑、熱傷・瘢痕なし。PubMed抄録で確認
  4. Weiss RA, et al. J Drugs Dermatol. 2006;5(8):707-712/de Felipe I, et al. J Cosmet Dermatol. 2007;6(3):163-166600回超で一時的副作用2.7%・頬のくぼみ1人。290人・757回で第2度熱傷2.7%、痛み11.49%、脂肪萎縮・神経痛・顔面神経麻痺の報告。PubMed抄録で確認
  5. Wang Z, et al. Lasers Med Sci. 2026;41(1):39/Rohrich RJ, et al. Plast Reconstr Surg. 2022;150(4):771-780212人の非劣性RCT(実薬対照)。23文献の系統的レビュー: モノポーラRFは測定可能な改善、主要合併症はバイポーラより多い。PubMed抄録で確認
  6. Kushikata N, et al. Dermatol Surg. 2005;31(5):526-533日本人女性84人の無作為化試験。表面麻酔は痛みを減らすが出力上昇も効果の差ももたらさない。PubMed抄録で確認
  7. Bausch Health/Solta Medical プレスリリース 2017年10月4日「Solta Medical Receives FDA 510(k) Clearance for Thermage FLX System」FDA 510(k)クリアランス。顔・目・体の皮膚を非侵襲的に滑らかにする。原文ページを確認。510(k)番号は当サイト未確認
  8. 複数のクリニック公開ページ(2026-09-05確認、5施設)600ショット308,000〜440,000円、300ショット154,000〜352,000円、目もと121,000〜187,000円。未承認機器・個人輸入・国内承認機器なしの注記を2施設で確認。持続6〜12か月の記載。施設名は扱いません