自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
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眼

レーシック(LASIK)

別の言い方: レーシック/イントラレーシック/屈折矯正手術/視力回復手術/SMILE/PRK/レーシック 失敗/ドライアイ/ハロー グレア/近視 手術

効く手術です。裸眼で見える代わりに、光の見え方と目の乾きが変わることがあり、角膜は元に戻りません。

結論 ── うたわれている効果は
視力は上がります。ただし4割超に、手術前になかった見え方の症状が出ます

裸眼視力が0.5以上になるのは99.5%、目標の度数±0.5D以内は90.9%、不満は1.2%(97研究・67,893眼)。一方で米国FDAの調査では、手術前になかった光のにじみ・ギラつき・複視などが3か月後に43〜46%に新たに現れ、ドライアイの症状も約28%に新たに出ました。多くは軽く、不満につながるのは1〜4%です。効果は確かで、代償も確かにある手術です。

197研究・67,893眼の統合(2016)で、裸眼視力0.5(20/40)以上 99.5%、目標度数±0.5D以内 90.9%、矯正視力が2段階以上落ちた人 0.61%、不満 1.2%でした。
2米国FDAの前向き調査(PROWL、262人+312人)では、手術前にはなかった視覚症状(ハロー、グレア、スターバースト、ゴースト)が3か月後に43%と46%に新たに現れ、ドライアイの症状は約28%に新たに出ました。視力への不満は1〜4%、手術への不満は1〜2%でした。
3日本眼科学会のガイドライン(第8版、2024年2月)は「屈折矯正手術の長期予後についてはなお不確定な要素がある」「正常な前眼部に侵襲を加える」として慎重な適応を求め、近視の矯正量は原則6D(条件付きで10D)まで、18歳以上としています。
4消費者庁は2013年に、術後に何らかの不具合を訴えた人が43%(600人調査)、5年間の事故情報80件をもとに「安易に受けないで」と注意喚起しました(報道による二次確認)。
エビデンスの水準
★★★
承認機器・長期成績の統合あり・不満1.2%
承認の状況
承認機器(自由診療)
価格の幅
両眼 154,000〜390,000円(2施設・術式と保証期間で異なる)
両眼の表示価格(税込)

① 国内で承認されている使い方

近視のレーシックは2006年10月、遠視のレーシックは2008年12月に国内で認可された手術です(エキシマレーザーの承認はPRKが1995年)。2023年3月にはフェムトセカンドレーザーのSMILEも承認されました。保険は適用されません。

対象
国内での承認
近視矯正LASIK
2006年10月25日認可。適応は18歳以上、原則6Dまで(条件付きで10Dまで)
遠視矯正LASIK
2008年12月22日認可。遠視・乱視は6Dまで
PRK(表面照射)
1995年10月1日承認
SMILE(フェムトセカンドレーザー薄層切除)
2023年3月22日承認。等価球面度数10Dまで
有水晶体眼内レンズ(ICL)
2010年2月2日承認。6D以上の強度近視向け(別ページ)
—術者は日本眼科学会認定の眼科専門医で、学会と製造業者の講習を受けていることがガイドラインの必須条件です。執刀医が眼科専門医かどうかを確認してください。
—円錐角膜(疑いを含む)、白内障、活動性の炎症、重症の糖尿病やアトピー、妊娠中・授乳中は禁忌です。ドライアイ、緑内障、向精神薬の服用は慎重適応です。
—3D以内の軽い近視は、老眼の年齢になったとき手術しなかった場合より不利になる可能性があると、ガイドラインは説明を求めています。

② 臨床試験で確かめられていること

効果は数字で示されています。ほぼ全員が裁縫や運転に足りる裸眼視力になり、9割が狙った度数の±0.5D以内に入ります。

代償も数字で示されています。新たな視覚症状が4割超、新たなドライアイが3割弱。大半は軽く、時間とともに減るとされますが、ゼロにはなりません。

不満は1〜2%です。少なく見えますが、100人に1〜2人が「受けなければよかった」と答える手術だという意味でもあります。

角膜を削るため元には戻せません。追加矯正(再手術)は残った角膜の厚さで制限されます。

現代のレーシックの成績(97研究の統合)Sandoval HP, et al. Modern laser in situ keratomileusis outcomes. J Cataract Refract Surg. 2016;42(8):1224-1234
誰に
2008〜2015年に発表された97研究・67,893眼
何を
レーシック(機器・術式はさまざま)
何と比べて
対照群なし(成績の統合)
どうなった
裸眼視力20/40(0.5)以上 99.5%、目標度数±0.5D以内 90.9%、矯正視力2段階以上の低下 0.61%、患者の不満 1.2%
手術前になかった症状が出る割合(米国FDAの前向き調査)Eydelman M, et al. Symptoms and Satisfaction of Patients in the PROWL Studies. JAMA Ophthalmol. 2017;135(1):13-22
誰に
米海軍の21〜52歳 262人(PROWL-1)と、民間5施設の21〜57歳 312人(PROWL-2)
何を
レーシック
何と比べて
同じ人の手術前の状態(自己記入の質問票)
どうなった
3か月後に新たな視覚症状(ハロー・グレア・スターバースト・ゴースト)43%/46%。手術前に症状のなかった人のうち新たなドライアイ症状 約28%。視力への不満1〜4%、手術への不満1〜2%
消費者庁の調査(2013年)消費者庁「レーシック手術を安易に受けることは避け、リスクの説明を十分受けましょう」2013年12月4日(Medical Tribune・日本経済新聞の報道で確認)
誰に
レーシック経験者600人(20〜60歳代、2013年11月のアンケート)
何を
レーシック
何と比べて
対照群なし(アンケート)
どうなった
希望した視力になった74.3%。術後に何らかの症状・不具合があった43%(過矯正による遠視が最多、ハロー・グレア、ドライアイ、痛み、頭痛など)。5年間で事故情報80件

この数値はレビュー論文を通じて確認したものです。原著論文そのものの確認は済んでいません。

日本人の長期成績当サイトによる文献調査(2026-09-05)
誰に
日本の施設で手術を受けた人の10年以上の追跡
何を
レーシック
何と比べて
眼鏡・コンタクトレンズの継続
どうなった
日本人の多施設・長期の統合データは確認できませんでした。ガイドラインも「我が国における術後成績の集積が不可欠」としています

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

手術中〜当日数日〜1週間1〜3か月半年〜数年フラップ異常痛み・角膜感染症・DLK(層間角膜炎)ドライアイハロー・グレア・スターバースト過矯正・低矯正矯正視力の低下角膜拡張症(ケラトエクタジア)老眼になったときの不利益よくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。「半年〜数年」の帯は、術後6か月まで経過観察し、その後も長期に見守ることを求めるガイドラインの記述に合わせています。老眼の不利益は40代以降に現れます。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
ドライアイよくある
起こりやすい人
もともと涙の少ない人、コンタクトレンズで乾きやすい人、女性、加齢。
起こる時期
手術直後から数か月。多くは改善するとされますが、残る人もいます。
備え
手術前に症状のなかった人の約28%に3か月後に新たに出ました。術前の涙液検査の結果を聞いてください。
ハロー・グレア・スターバーストよくある
起こりやすい人
瞳孔の大きい人、矯正量の多い人、夜間に運転する人は影響が大きい。
起こる時期
数日〜数か月。時間とともに減る傾向。
備え
新たな視覚症状は43〜46%。夜の運転で光がにじむ・広がる症状です。
過矯正・低矯正よくある
起こりやすい人
矯正量の多い人、屈折が安定していない人(18歳未満は適応外)。
起こる時期
1〜3か月で判明。
備え
目標±0.5Dから外れるのが約9%。消費者庁の調査では過矯正による遠視が不具合の最多でした。追加矯正の条件(角膜厚・費用・期間)を確認してください。
痛み・角膜感染症・DLK(層間角膜炎)重大
起こりやすい人
誰にでも。感染は術後の点眼・清潔管理に左右されます。
起こる時期
手術当日〜1週間。
備え
強い痛み、急な視力低下、充血は当日でも受診。ガイドラインは翌日の細隙灯検査を必須としています。
フラップ異常重大
起こりやすい人
誰にでも(術中のトラブル)。
起こる時期
手術中。
備え
フラップ(角膜の蓋)の不完全作製・ずれ。術者の経験と機器で頻度が変わります。
角膜拡張症(ケラトエクタジア)重大
起こりやすい人
角膜の薄い人、円錐角膜の疑いのある人、矯正量の多い人。
起こる時期
数か月〜数年後。
備え
角膜が薄くなりすぎて前に突出し、視力が落ちる合併症。術前の角膜形状検査で疑いがあれば手術を受けないことが最大の予防です。
矯正視力の低下重大
起こりやすい人
誰にでも。
起こる時期
数か月〜。
備え
眼鏡をかけても以前ほど見えなくなる人が0.61%。
老眼になったときの不利益よくある
起こりやすい人
3D以内の軽い近視の人。
起こる時期
40代以降。
備え
近視のままなら手元が見えたはずが、手術で遠くに合わせると老眼鏡が早く必要になります。ガイドラインが説明を求めている項目です。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

1回の手術で完結します。ただし低矯正・戻りに対する追加矯正(再手術)が数%で行われ、残った角膜の厚さが足りないと受けられません。

途中でやめられるか

手術前ならやめられます。手術後は元に戻せません。削った角膜は再生しません。

やめたらどうなるか

視力の戻り(近視化)が年単位で起こることがあります。老眼は手術の有無に関係なく来ますが、遠くに合わせた目では手元が早く見えにくくなります。

お金はどうなるか

1回払いが基本です。保証期間内の再手術の条件、保証外になる場合(角膜厚不足、別の病気)、術後検査の回数と費用を契約書で確認してください。

⑥ 価格

A施設は154,000円(保証1年)〜250,800円(保証3年)、B施設は198,000円〜390,000円(保証3年、術前後検査・薬代込み、別に着手金22,000円。最終更新2025年10月22日)。同じ「レーシック」でも機器と保証期間で2.5倍の幅があります。別に大手1施設が158,000〜380,000円(保証5年)と報じられていますが、当サイトは料金ページを直接確認できませんでした。2施設の直接確認で、相場ではありません。

手術に公定価格はありません。表示価格がすべてです。価格差の中身は機器(照射方式)、保証の年数、検査・薬代を含むかどうかです。安い価格に「検査費無料」がつくのは、手術を決めた人の代金でまかなう設計だと考えてください。観測日2026-09-05、施設名は扱いません。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. 私の角膜の厚さと形状検査の結果で、円錐角膜の疑いはありませんか。適応内ですか。
  2. 執刀医は日本眼科学会認定の眼科専門医ですか。屈折矯正手術の講習を受けていますか。
  3. この施設で、術後のドライアイと夜間の光の症状は何%に出て、何か月で改善していますか。
  4. 保証の内容(再手術の条件・期間・角膜が足りないときの扱い)は何ですか。
  5. 私の度数だと、老眼になったときにどうなりますか。

関連する読みもの

出典

最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. 日本眼科学会屈折矯正委員会「屈折矯正手術のガイドライン(第8版)」日眼会誌 2024;128(2):135-138(令和6年2月10日)術者要件(眼科専門医・講習)、適応年齢18歳以上、近視の矯正量原則6D(条件付き10D)、遠視・乱視6D、禁忌7項目、慎重適応、インフォームド・コンセントで説明すべき事項(3D以内の近視の老視年齢での不利益など)、術後合併症10項目、各術式の承認・認可日。PDF原文を確認
  2. Sandoval HP, Donnenfeld ED, Kohnen T, et al. Modern laser in situ keratomileusis outcomes. J Cataract Refract Surg. 2016;42(8):1224-123497研究・67,893眼。裸眼視力20/40以上99.5%、±0.5D以内90.9%、矯正視力2段階以上低下0.61%、不満1.2%。PubMed抄録で確認
  3. Eydelman M, Hilmantel G, Tarver ME, et al. Symptoms and Satisfaction of Patients in the Patient-Reported Outcomes With Laser In Situ Keratomileusis (PROWL) Studies. JAMA Ophthalmol. 2017;135(1):13-22PROWL-1(海軍262人)・PROWL-2(民間312人)。3か月後の新規視覚症状43%/46%、新規ドライアイ症状約28%、視力への不満1〜4%、手術への不満1〜2%。PubMed抄録で確認
  4. 消費者庁「レーシック手術を安易に受けることは避け、リスクの説明を十分受けましょう」2013年12月4日経験者600人のアンケートで希望の視力になった74.3%、術後の不具合43%、5年間の事故情報80件。消費者庁サイトの原資料PDFは取得できず(サーバがHTMLを返す)、Medical Tribune(2013年12月4日)・日本経済新聞の報道で内容を確認した二次資料
  5. 複数のクリニック公開ページ(2026-09-05確認、2施設)両眼154,000円(1年保証)・250,800円(3年)、198,000〜390,000円(3年、検査・薬代込、着手金22,000円)。施設名は扱いません。大手1施設の158,000〜380,000円(5年保証)は比較サイトの記載で、直接確認できていません