自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
自由診療チェック効果の根拠・リスク・費用を確かめる 診察前の質問メモ
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ピコレーザー(シミ取り)

別の言い方: ピコスポット/ピコトーニング/ピコフラクショナル/シミ取り放題/レーザートーニング

そばかすや老人性のシミには効きます。ただし肝斑は別もので、強く当てると濃くなることがあります。

結論 ── うたわれている効果は
シミを薄くする効果は、あります(種類を選びます)

そばかす・老人性のシミには効果が確かめられています。ただし同じ「シミ」でも肝斑は別で、強く当てると濃くなることがあります。

120件の無作為化比較試験など計971名を統合した解析で、ピコ秒レーザーの色素除去効果が確認されています。ナノ秒レーザーとの比較では、生まれつきの色素には同等、タトゥーなど外から入った色素にはピコ秒が優位でした。
2一方、肝斑は摩擦や刺激で悪化する性質があり、高出力で色素を砕くやり方(ピコスポット)は適していないとされています。「シミ取り放題」で肝斑にまで当ててしまうと、かえって濃くなることがあります。
3自分のシミがどの種類かは、鏡では見分けられません。診断が最初の分かれ道になります。
4使われる機器には、国内で薬機法の承認を受けたものと、医師が個人輸入した未承認のものが混在しています。機器名を聞けば、あとから自分で調べられます。
エビデンスの水準
★★
無作為化比較試験・メタ解析あり
承認の状況
承認機器と未承認機器が混在
価格の幅
1回 5,500〜33,000円
シミ1個〜全顔1回の表示価格

① 国内で承認されている使い方

国内で承認されたピコ秒レーザー機器があります。一方で、医師が個人輸入した未承認機器も使われています。

対象
国内での承認
国内承認を受けたピコ秒レーザー機器
あります(例:ピコウェイ)
医師が個人輸入した未承認機器
使われることがあります
照射を行う人
レーザー照射は医行為。医師または医師の指示のもとで実施
肝斑への高出力照射
適していないとされています
—同じ「ピコレーザー」でも、施設によって機器が違います。機器の名前を聞けば、承認の有無をPMDAの承認情報であとから確かめられます。
—未承認機器による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象外になります。
—「シミ取り放題」のような定額プランでは、種類の異なるシミが一律に扱われることがあります。診断が先か、プランが先かを確かめてください。

② 臨床試験で確かめられていること

そばかす(雀卵斑)や老人性のシミ(日光黒子)に対しては、色素が薄くなることが複数の試験で確認されています。

肝斑については、低出力で広く当てる方法(トーニング)と内服薬の併用が基本とされ、高出力の照射は勧められていません。

施術後に一時的に色が濃くなる炎症後色素沈着(PIH)が起こることがあります。多くは時間とともに薄くなりますが、遮光が必要です。

何回で目標に届くかは、シミの種類・濃さ・深さと機器で変わります。「1回で取れる」とは限りません。

ピコ秒レーザーとナノ秒レーザーの比較(メタ解析)Lasers in Medical Science. 2025(DOI 10.1007/s10103-025-04721-3)
誰に
色素性疾患およびタトゥーの患者 計971名。20件の無作為化比較試験と1件の後ろ向き比較研究を統合
何を
ピコ秒レーザー(各波長)
何と比べて
ナノ秒レーザー
どうなった
生まれつきの色素(内因性)では除去効果は同等。タトゥーなど外から入った色素(外因性)ではピコ秒が優位。※原著の直接確認は済んでいません

この数値はレビュー論文を通じて確認したものです。原著論文そのものの確認は済んでいません。

730nmピコ秒レーザーによるそばかす・日光黒子の治療Dermatologic Therapy. 2023;2023:2070560(後ろ向き解析)
誰に
そばかす・日光黒子の患者。後ろ向きに診療記録を集めた解析で、対照群はありません
何を
730nm ピコ秒レーザー
何と比べて
対照群なし(照射前後の比較)
どうなった
6か月後に90%の患者で95%以上の色素消失。対照群がないため、この数値は「レーザーの効果」と「自然経過」を分けられていません。※原著の直接確認は済んでいません

この数値はレビュー論文を通じて確認したものです。原著論文そのものの確認は済んでいません。

肝斑に対するピコ秒レーザー当サイトによる文献調査(2026-08-27)
誰に
肝斑の患者を対象にした試験は複数存在し、系統的レビューもあります
何を
ピコ秒レーザー(低出力トーニングを含む)
何と比べて
ハイドロキノン外用など
どうなった
効果を示す報告がある一方、高出力の照射は悪化させうるとされています。当サイトは統合された数値の原著をまだ確認できていないため、具体的な数値の掲載を見送っています

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

照射の瞬間直後〜1週間2〜4週間後数か月後目の障害やけど・水ぶくれかさぶた・赤み炎症後色素沈着(かえって濃くなる)肝斑の悪化白斑(色が抜ける)よくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
炎症後色素沈着(かえって濃くなる)よくある
起こりやすい人
日本人を含む色黒めの肌質の人に起こりやすいとされています。日焼け直後も リスクが上がります。
起こる時期
照射の2〜4週間後から現れ、数か月かけて薄くなることが多いとされています。
備え
照射後の遮光が予防になります。濃くなった段階で「効かなかった」と判断せず、経過を医師に確認してください。
肝斑の悪化重大
起こりやすい人
肝斑がある人。本人も気づいていないことがあり、そばかすと混在していることもあります。
起こる時期
高出力の照射後、数週間で目立ってくることがあります。
備え
施術前に肝斑の有無を診断してもらうこと。「シミ取り放題」で一律に当てる前に、種類を分けているかを確かめてください。
やけど・水ぶくれ重大
起こりやすい人
出力設定が強すぎた場合、日焼けした肌に当てた場合。
起こる時期
照射直後から。
備え
施術前の日焼けは正直に申告し、必要なら延期してください。
白斑(色が抜ける)重大
起こりやすい人
繰り返し照射した部位に起こることがあります。
起こる時期
複数回の照射を重ねたあと、数か月してから気づかれることがあります。
備え
元に戻すのは容易ではありません。回数を重ねる前に、経過を確認する機会を持ってください。
かさぶた・赤みよくある
起こりやすい人
高出力の照射(スポット)を受けた人。
起こる時期
照射直後から1〜2週間。
備え
無理にはがさないこと。テープ保護の指示があれば守ってください。
目の障害重大
起こりやすい人
目の周囲に照射を受ける人。
起こる時期
照射の瞬間。保護具で防ぎます。
備え
アイシールドなしの照射は受けないでください。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

シミの種類・濃さによって必要な回数が変わります。そばかすや老人性のシミは数回で目標に届くことがあり、「一生続ける」種類の治療ではありません。一方、肝斑のトーニングは継続前提で案内されることが多く、性格が異なります。

途中でやめられるか

いつでもやめられます。次を受けなければ、それで終わりです。

やめたらどうなるか

消えたシミがそのまま戻るわけではありませんが、新しいシミは紫外線を浴びれば 増えるため、遮光をやめれば再び増えます。肝斑のトーニングを中断した場合、元の濃さに戻ることがあります。

お金はどうなるか

都度払いが基本です。「シミ取り放題」や回数券の場合は、未消化分の扱いと、追加照射が必要になったときの費用を購入前に確かめてください。

⑥ 価格

確認した範囲で約6倍。ただし「シミ1個」と「全顔1回」と「取り放題」では中身がまったく違うため、同じ内容の差ではありません。数え方の単位をそろえないと比較になりません。

施術には薬価にあたる公定価格がありません。表示価格の幅がそのままクリニック間の差です。「取り放題」は、対象になるシミの種類・個数の上限・肝斑を含むかを確かめてから比べてください。施設数を十分に集められていないため、相場ではありません。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. 私のシミはどの種類ですか。肝斑は混ざっていますか。
  2. 使用する機器の名前を教えてください。国内で承認された機器ですか。
  3. 炎症後色素沈着が起きた場合、追加の費用はかかりますか。どう対応しますか。
  4. 何回くらいが目安ですか。1回で終わらなかった場合の追加費用はどうなりますか。

関連する読みもの

出典

最終確認日 2026-08-27/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. Comparative appraisal with meta-analysis of picosecond versus nanosecond lasers for hyperpigmented disorders and tattoos. Lasers Med Sci. 2025(DOI 10.1007/s10103-025-04721-3)20件のRCTと1件の後ろ向き比較研究、計971名。内因性色素では両者同等、外因性ではピコ秒が優位。原著の直接確認は済んでおらず、検索結果の要約に基づく記載です
  2. Effectiveness of 730 nm Picosecond Laser for the Treatment of Freckles and Solar Lentigines. Dermatol Ther. 2023;2023:2070560後ろ向き解析。対照群がないため自然経過と区別できません。原著の直接確認は済んでいません
  3. 薬機法にもとづく医療機器承認情報(PMDA)機器名から承認の有無を確認できます。ピコウェイなど国内承認機器が存在します
  4. 当サイトによる文献調査(2026-08-27)肝斑に対する統合値は原著を確認できなかったため掲載を見送りました。悪化リスクの記述は複数の皮膚科専門医による解説で一致していた内容です