ピコレーザー(シミ取り)
そばかすや老人性のシミには効きます。ただし肝斑は別もので、強く当てると濃くなることがあります。
そばかす・老人性のシミには効果が確かめられています。ただし同じ「シミ」でも肝斑は別で、強く当てると濃くなることがあります。
① 国内で承認されている使い方
国内で承認されたピコ秒レーザー機器があります。一方で、医師が個人輸入した未承認機器も使われています。
② 臨床試験で確かめられていること
そばかす(雀卵斑)や老人性のシミ(日光黒子)に対しては、色素が薄くなることが複数の試験で確認されています。
肝斑については、低出力で広く当てる方法(トーニング)と内服薬の併用が基本とされ、高出力の照射は勧められていません。
施術後に一時的に色が濃くなる炎症後色素沈着(PIH)が起こることがあります。多くは時間とともに薄くなりますが、遮光が必要です。
何回で目標に届くかは、シミの種類・濃さ・深さと機器で変わります。「1回で取れる」とは限りません。
- 誰に
- 色素性疾患およびタトゥーの患者 計971名。20件の無作為化比較試験と1件の後ろ向き比較研究を統合
- 何を
- ピコ秒レーザー(各波長)
- 何と比べて
- ナノ秒レーザー
- どうなった
- 生まれつきの色素(内因性)では除去効果は同等。タトゥーなど外から入った色素(外因性)ではピコ秒が優位。※原著の直接確認は済んでいません
この数値はレビュー論文を通じて確認したものです。原著論文そのものの確認は済んでいません。
- 誰に
- そばかす・日光黒子の患者。後ろ向きに診療記録を集めた解析で、対照群はありません
- 何を
- 730nm ピコ秒レーザー
- 何と比べて
- 対照群なし(照射前後の比較)
- どうなった
- 6か月後に90%の患者で95%以上の色素消失。対照群がないため、この数値は「レーザーの効果」と「自然経過」を分けられていません。※原著の直接確認は済んでいません
この数値はレビュー論文を通じて確認したものです。原著論文そのものの確認は済んでいません。
- 誰に
- 肝斑の患者を対象にした試験は複数存在し、系統的レビューもあります
- 何を
- ピコ秒レーザー(低出力トーニングを含む)
- 何と比べて
- ハイドロキノン外用など
- どうなった
- 効果を示す報告がある一方、高出力の照射は悪化させうるとされています。当サイトは統合された数値の原著をまだ確認できていないため、具体的な数値の掲載を見送っています
※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。
③ まだ答えの出ていないこと
- 肝斑に対して、どの出力・どの間隔なら安全に効果が出るのか。統一された基準は確立していません。
- 炎症後色素沈着(PIH)が日本人でどのくらいの頻度で起きるか。報告により幅があります。
- 照射から数年後の再発率。長期の追跡は限られています。
- 「シミ取り放題」のような定額プランで、診断の精度がどう保たれているか。測ったデータはありません。
④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え
添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。
- 起こりやすい人
- 日本人を含む色黒めの肌質の人に起こりやすいとされています。日焼け直後も リスクが上がります。
- 起こる時期
- 照射の2〜4週間後から現れ、数か月かけて薄くなることが多いとされています。
- 備え
- 照射後の遮光が予防になります。濃くなった段階で「効かなかった」と判断せず、経過を医師に確認してください。
- 起こりやすい人
- 肝斑がある人。本人も気づいていないことがあり、そばかすと混在していることもあります。
- 起こる時期
- 高出力の照射後、数週間で目立ってくることがあります。
- 備え
- 施術前に肝斑の有無を診断してもらうこと。「シミ取り放題」で一律に当てる前に、種類を分けているかを確かめてください。
- 起こりやすい人
- 出力設定が強すぎた場合、日焼けした肌に当てた場合。
- 起こる時期
- 照射直後から。
- 備え
- 施術前の日焼けは正直に申告し、必要なら延期してください。
- 起こりやすい人
- 繰り返し照射した部位に起こることがあります。
- 起こる時期
- 複数回の照射を重ねたあと、数か月してから気づかれることがあります。
- 備え
- 元に戻すのは容易ではありません。回数を重ねる前に、経過を確認する機会を持ってください。
- 起こりやすい人
- 高出力の照射(スポット)を受けた人。
- 起こる時期
- 照射直後から1〜2週間。
- 備え
- 無理にはがさないこと。テープ保護の指示があれば守ってください。
- 起こりやすい人
- 目の周囲に照射を受ける人。
- 起こる時期
- 照射の瞬間。保護具で防ぎます。
- 備え
- アイシールドなしの照射は受けないでください。
⑤ やめるとき
シミの種類・濃さによって必要な回数が変わります。そばかすや老人性のシミは数回で目標に届くことがあり、「一生続ける」種類の治療ではありません。一方、肝斑のトーニングは継続前提で案内されることが多く、性格が異なります。
いつでもやめられます。次を受けなければ、それで終わりです。
消えたシミがそのまま戻るわけではありませんが、新しいシミは紫外線を浴びれば 増えるため、遮光をやめれば再び増えます。肝斑のトーニングを中断した場合、元の濃さに戻ることがあります。
都度払いが基本です。「シミ取り放題」や回数券の場合は、未消化分の扱いと、追加照射が必要になったときの費用を購入前に確かめてください。
⑥ 価格
確認した範囲で約6倍。ただし「シミ1個」と「全顔1回」と「取り放題」では中身がまったく違うため、同じ内容の差ではありません。数え方の単位をそろえないと比較になりません。
施術には薬価にあたる公定価格がありません。表示価格の幅がそのままクリニック間の差です。「取り放題」は、対象になるシミの種類・個数の上限・肝斑を含むかを確かめてから比べてください。施設数を十分に集められていないため、相場ではありません。
⑦ 診察で聞くこと
そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。
- 私のシミはどの種類ですか。肝斑は混ざっていますか。
- 使用する機器の名前を教えてください。国内で承認された機器ですか。
- 炎症後色素沈着が起きた場合、追加の費用はかかりますか。どう対応しますか。
- 何回くらいが目安ですか。1回で終わらなかった場合の追加費用はどうなりますか。
関連する読みもの
出典
最終確認日 2026-08-27/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。
- Comparative appraisal with meta-analysis of picosecond versus nanosecond lasers for hyperpigmented disorders and tattoos. Lasers Med Sci. 2025(DOI 10.1007/s10103-025-04721-3)20件のRCTと1件の後ろ向き比較研究、計971名。内因性色素では両者同等、外因性ではピコ秒が優位。原著の直接確認は済んでおらず、検索結果の要約に基づく記載です
- Effectiveness of 730 nm Picosecond Laser for the Treatment of Freckles and Solar Lentigines. Dermatol Ther. 2023;2023:2070560後ろ向き解析。対照群がないため自然経過と区別できません。原著の直接確認は済んでいません
- 薬機法にもとづく医療機器承認情報(PMDA)機器名から承認の有無を確認できます。ピコウェイなど国内承認機器が存在します
- 当サイトによる文献調査(2026-08-27)肝斑に対する統合値は原著を確認できなかったため掲載を見送りました。悪化リスクの記述は複数の皮膚科専門医による解説で一致していた内容です