自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
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ポテンツァ(針型RF・フラクショナルRF)

別の言い方: ポテンツァ/POTENZA/針型RF/マイクロニードルRF/フラクショナルRF/ニキビ跡 ポテンツァ/ポテンツァ 効果 ない/ポテンツァ ダイヤモンドチップ/ポテンツァ 薬剤導入/ヴィーナスバイパー/シルファーム

針で刺して熱を入れる。その「熱」の分だけ効くのか、針だけで足りるのか。メタ解析は割れています。割れているのに価格だけは2倍。

結論 ── うたわれている効果は
ニキビ跡にはレーザーと同程度に効き、色素沈着は少ない。ただし針を刺さないマイクロニードリングと比べて優れるという根拠はありません

極細の針を皮膚に刺し、針先から高周波を流して真皮を加熱する機器です。8つの無作為化試験のメタ解析で、ニキビ跡への効果はレーザーと同等、炎症後色素沈着はレーザーの12%(RR 0.12)と少なく、赤みも短い。一方、12試験414人の別のメタ解析では、高周波なしのマイクロニードリング(ダーマペン)のほうが瘢痕の改善が大きく、Cochraneレビューは「質の高い根拠がない」と結論しています。国内承認については施設の記載が「未承認・個人輸入」で一致し、2024年に別バージョンが承認されたとの情報は当サイトで確認できていません。全顔1回27,500〜82,500円で、薬剤(未承認製剤)の導入で価格が上がります。

1Li 2022(8つの無作為化試験のメタ解析): フラクショナルRFはレーザーと比べ、活動性ニキビへの効果はRR 1.35(1.01〜1.80)で優位、萎縮性瘢痕への効果は同等(医師評価RR 0.92、患者評価RR 1.15)、炎症後色素沈着はRR 0.12(0.04〜0.35)、赤みの期間はSMD −0.78で短い。痛みとかさぶたは同程度。「色素沈着しやすい人、活動性ニキビを伴う人に良い選択」。
2Shen 2022(12 RCT・414人のメタ解析): 高周波なしのマイクロニードリングのほうが客観的な瘢痕改善が大きく(MD 0.42)、フラクショナルRFは有意でなかった。満足度は差なし。どちらも色素沈着・瘢痕・感染の報告なし。Abdel Hay 2016(Cochrane、24試験・789人): フラクショナルレーザー vs フラクショナルRF RR 0.78(0.36〜1.68、40人、非常に低い質)。「質の高い根拠の欠如」。
3分割顔試験: Li W 2026(30人)でECCAスコアは針型RF 54.7→30.5、CO2 53.7→31.0で差なし、針型RFは回復が早く色素沈着が少ない。Hendel 2023(15人)で効果は同等、CO2は皮膚反応が強く、針型RFは痛みが強い(VAS 7.0 vs 5.5)。
4承認: 3施設の記載は「国内においては薬機法上の承認を受けていません」「日本国薬機法上の医療薬品として認証・承認を得ていない」(韓国MFDS 2019年認証)。「2024年にポテンツァBASICが承認」との検索情報はメーカーサイトで確認できませんでした。
エビデンスの水準
★★★
メタ解析あり(レーザーと同等・色素沈着が少ない)・Cochraneは「質の高い根拠なし」・承認状況は施設で記載が異なる
承認の状況
未承認機器(医師の個人輸入)と記載する施設が多い/自由診療
価格の幅
全顔1回 27,500〜82,500円(チップ・薬剤導入で異なる)、3回 133,650〜178,200円(3施設)
全顔1回の表示価格(税込・チップと導入薬剤で異なる)

① 国内で承認されている使い方

ポテンツァ(Jeisys Medical、韓国)は針型RF(マイクロニードルRF)機器で、韓国MFDSの認証(2019年)はありますが、国内では未承認・医師の個人輸入と記載する施設がほとんどです。同種の針型RF機器(シルファームX、ヴィーナスバイパー等)も製品ごとに承認状況が異なります。「薬剤導入」(マックーム、ジュベルック、リジュラン、エクソソーム等)で使う製剤は多くが未承認です。自由診療です。

対象
国内での承認
ポテンツァ(針型RF、チップ交換式)
施設の記載は未承認・医師の個人輸入。韓国MFDS認証2019年。2024年の国内承認情報は当サイト未確認
ダイヤモンドチップ(針なしの高周波タイトニング)
同機器の非侵襲チップ。たるみ目的。試験の対象はニキビ跡が中心で、たるみのデータは少ない
薬剤導入(マックーム=PLLA、ジュベルック、リジュラン、エクソソーム)
製剤の多くが未承認。上乗せ効果の無作為化試験は限られる
ダーマペン(高周波なしのマイクロニードリング)
別ページ。メタ解析では瘢痕改善が針型RF以上。承認済み製品あり
—肝斑への「ポテンツァ」は、肝斑の標準治療(遮光・トラネキサム酸・外用)で不十分な場合の選択肢で、悪化の報告もあります。
—ペースメーカー・金属インプラント、ケロイド体質、活動性の感染・ヘルペス、妊娠中は禁忌または慎重です。
—「薬剤導入」の効果は、機器の効果と製剤の効果が混ざり、どちらが効いたか分かりません。製剤の名前と承認の有無を聞いてください。

② 臨床試験で確かめられていること

ニキビ跡の凹み: レーザーと同等に効き、色素沈着と赤みが少ない。日本人を含むアジア人でこの利点は大きい。

針だけのマイクロニードリングとの差: 高周波の上乗せを示せていません。むしろ針だけのほうが改善が大きいというメタ解析があります。

毛穴・赤ら顔・肝斑・たるみ: 施設がうたう適応は広いが、試験の中心はニキビ跡です。「70%に効果」等の数字は機器メーカー由来のことが多い。

痛みは強い(VAS 7)。麻酔クリームが前提で、ダウンタイムは0〜2日と短い。

フラクショナルRF vs レーザー(メタ解析)Li J, et al. J Cosmet Dermatol. 2022;21(12):6754-6766
誰に
ニキビ・ニキビ跡の患者(8つの無作為化試験)
何を
フラクショナルRF(針型RF)
何と比べて
レーザー(フラクショナルCO2・非蒸散型)
どうなった
活動性ニキビ: RR 1.35(1.01〜1.80)でRF優位。萎縮性瘢痕: 医師評価RR 0.92(0.78〜1.08)、患者評価RR 1.15(0.99〜1.34)で同等。炎症後色素沈着: RR 0.12(0.04〜0.35)。赤み期間: SMD −0.78(−1.37〜−0.18)。痛み・かさぶたは同程度。効果判定は12週以降
針型RF vs 針だけ(メタ解析)Shen YC, et al. Aesthetic Plast Surg. 2022;46(4):1913-1922
誰に
ニキビ跡の患者414人(12の無作為化試験)
何を
フラクショナルRFマイクロニードリング
何と比べて
高周波なしのマイクロニードリング
どうなった
客観的な瘢痕改善は針だけのほうが大きい(MD 0.42、95%CI −0.12〜0.73)、フラクショナルRFは5%水準で有意でない。主観的満足度は差なし。どちらも色素沈着・二次瘢痕・感染の報告なし
Cochraneレビュー(ニキビ跡の治療全般)Abdel Hay R, et al. Interventions for acne scars. Cochrane Database Syst Rev. 2016;4:CD011946
誰に
萎縮性ニキビ跡の789人(24試験)
何を
フラクショナルレーザー・フラクショナルRF・ニードリング・ピーリングなど
何と比べて
相互比較
どうなった
フラクショナルレーザー vs フラクショナルRF: RR 0.78(0.36〜1.68、40人、非常に低い質)。「質の高い根拠の欠如。方法論が貧弱で検出力不足、改善の評価が標準化されていない」
分割顔試験(CO2との直接比較)Li W, et al. J Dermatolog Treat. 2026;37(1):2687842/Hendel K, et al. Lasers Surg Med. 2023;55(4):335-343
誰に
顔の萎縮性ニキビ跡30人(Li、3回・8週間隔)/中等症〜重症15人(Hendel、1回)
何を
針型RF
何と比べて
フラクショナルCO2レーザー(反対側の顔)
どうなった
Li: ECCA 54.7→30.5 vs 53.7→31.0(差なし)。針型RFは赤み・痛み・腫れ・かさぶたの期間が短く、色素沈着が少ない。Hendel: 質感の改善は両者1段階で同等(p<0.001)、CO2は2〜4日目の皮膚反応が強く、針型RFは痛みが強い(VAS 7.0 vs 5.5、p=0.009)
色の濃い肌質での安全性(系統的レビュー)Syder NC, et al. Dermatol Surg. 2023;49(5):489-493/Tan MG, et al. Dermatol Surg. 2021;47(6):755-761
誰に
Fitzpatrick III〜VIの患者(35論文)/42研究
何を
高周波・針型RF
何と比べて
—
どうなった
一過性の色素沈着(7研究)、軽度で長引く色素沈着(1)、永続的な瘢痕(1)。「色の濃い肌で瘢痕・色素沈着のリスクは低い」。適応別の研究数は若返り14・ニキビ跡7・ニキビ6・妊娠線5・腋窩多汗症5。PubMed抄録で確認

この数値はレビュー論文を通じて確認したものです。原著論文そのものの確認は済んでいません。

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

施術中〜直後数日〜10日数週間〜数か月3回終了後痛み赤み・腫れ・熱感・点状出血内出血感染・ヘルペスの再燃・瘢痕(格子状の跡)炎症後色素沈着薬剤導入による肉芽・しこり・アレルギー効果不足よくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。ダウンタイムが短いのは事実ですが、「短い=軽い」ではなく、痛みはレーザーより強い施術です。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
痛みよくある
起こりやすい人
誰にでも。CO2レーザーより強い(VAS 7.0)。
起こる時期
施術中。
備え
麻酔クリーム必須。針の深さと出力で変わる。
赤み・腫れ・熱感・点状出血よくある
起こりやすい人
誰にでも。
起こる時期
直後〜数日(0〜2日のダウンタイム)。
備え
針の跡が格子状に見えることがあります。
内出血よくある
起こりやすい人
抗凝固薬・サプリ、頬骨など血管の多い部位。
起こる時期
数日〜10日。
備え
7〜10日で消えます。
炎症後色素沈着よくある
起こりやすい人
色の濃い肌質、日焼け、肝斑。レーザーより少ない(RR 0.12)。
起こる時期
数週間〜数か月。
備え
2〜6か月で改善と施設は説明。遮光を。
感染・ヘルペスの再燃・瘢痕(格子状の跡)重大
起こりやすい人
針の不潔、ケロイド体質、出力過多。
起こる時期
数日〜数か月。
備え
永続的な瘢痕の報告は少数。膿・発熱は受診。
薬剤導入による肉芽・しこり・アレルギー重大
起こりやすい人
未承認製剤(PLLA・エクソソーム等)を導入した人。
起こる時期
数週間〜数か月。
備え
製剤の名前と承認の有無を確認。しこりは数か月残ることがあります。
効果不足よくある
起こりやすい人
深い凹み、たるみ目的。
起こる時期
3回後(判定は12週以降)。
備え
針だけのマイクロニードリングと差がない可能性。価格差に見合うかを聞く。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

1〜2か月ごとに3回程度が1クール。効果判定は最終回から12週以降で、その後の追加は施設の勧めによります。

途中でやめられるか

いつでもやめられます。回数コースは特定商取引法の特定継続的役務(にきび・毛穴等の除去で1か月超・5万円超)に当たれば中途解約できます。

やめたらどうなるか

瘢痕の改善は基本的に維持されます。たるみ目的の効果は戻ります。

お金はどうなるか

都度払いが基本。コースの残回数の精算と、薬剤導入の有無で価格が変わる点を契約前に確認。

⑥ 価格

A施設は肝斑・毛穴・赤ら顔35,200円、ニキビ49,500円、ニキビ跡(マックーム導入)82,500円、美肌導入66,000円、ダイヤモンドチップ400ショット33,000円(未承認の注記あり)。B施設はショット数制で、ダイヤモンド500ショット21,780円、薬剤導入500〜1,000ショット41,580〜58,080円、組み合わせ63,360〜74,360円。C施設は両頬27,500円・全顔49,500円、マックーム導入で44,000円・66,000円、ダイヤモンドチップ全顔55,000円(3回156,750円、5回220,000円)、未承認の注記あり。同じ「全顔・導入なし」で最安と最高が約1.8倍、導入つきで約2倍。3施設の確認で、相場ではありません。

未承認機器・未承認製剤で公定価格はなく、表示価格がすべてです。「薬剤導入」で価格が1.5〜2倍になりますが、上乗せ効果の無作為化試験は限られます。針だけのマイクロニードリング(ダーマペン、全顔1〜3万円台)と効果に差がないというメタ解析があるので、価格差の理由を聞いてください。観測日2026-09-05、施設名は扱いません。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. この機器は国内承認機器ですか、未承認・個人輸入ですか。承認番号があれば教えてください。
  2. 私のニキビ跡に、針だけのマイクロニードリング(ダーマペン)ではなくポテンツァを勧める根拠は何ですか。価格差は何の差ですか。
  3. 「薬剤導入」を勧めるなら、製剤の名前・承認の有無・しこりの報告について教えてください。導入なしの価格はいくらですか。
  4. 私の肌質での色素沈着のリスクと、出たときの対応は。肝斑はありますか。
  5. 何回で判定し(12週以降)、効かなければどうしますか。コースの解約条件は。

関連する読みもの

出典

最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. Li J, et al. J Cosmet Dermatol. 2022;21(12):6754-67668 RCTのメタ解析。ニキビRR 1.35、瘢痕は同等、PIH RR 0.12、赤み短縮。PubMed抄録で確認
  2. Shen YC, et al. Aesthetic Plast Surg. 2022;46(4):1913-192212 RCT 414人。針だけのほうが瘢痕改善が大きい。PubMed抄録で確認
  3. Abdel Hay R, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2016;4:CD01194624試験789人。レーザー vs RF RR 0.78(非常に低い質)、質の高い根拠の欠如。PubMed抄録で確認
  4. Li W, et al. J Dermatolog Treat. 2026;37(1):2687842/Hendel K, et al. Lasers Surg Med. 2023;55(4):335-343CO2との分割顔試験。効果同等、針型RFは回復が早く色素沈着が少ないが痛い。PubMed抄録で確認
  5. Syder NC, et al. Dermatol Surg. 2023;49(5):489-493/Tan MG, et al. Dermatol Surg. 2021;47(6):755-761色の濃い肌での安全性、適応別の研究数。PubMed抄録で確認したため二次資料扱い
  6. 複数のクリニック公開ページ(2026-09-05確認、3施設)27,500〜82,500円、ショット数制21,780〜58,080円、3回133,650〜178,200円。「薬機法上の承認を受けていない」「MFDS 2019年認証」の記載。2024年承認の情報はメーカーサイト(Jeisys Medical Japan)で確認できず。施設名は扱いません