自由診療の料金・リスク・根拠を、受ける前に。医院レポート5院 · 資料確認 2026-09-21
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ミノキシジル外用(発毛剤・高濃度外用)

別の言い方: ミノキシジル外用/リアップ/発毛剤/ミノキシジル 5%/ミノキシジル 15%/ミノキシジル 塗る 効果/ミノキシジル 外用 副作用/ミノキシジル 女性 1%/ミノキシジル 初期脱毛/ミノキシジル 内服 外用 違い

「塗るミノキシジル」は、薄毛治療の中で数少ない、市販で買えて根拠もある選択肢です。クリニックの論点は、高濃度に根拠があるかと、市販より安いか高いかです。

結論 ── うたわれている効果は
5%外用は効きます(1cm²あたり毛が約19本増)。ただし高濃度の7〜15%が5%より効くという試験はありません

ミノキシジル外用は日本皮膚科学会の脱毛症診療ガイドライン(2017)で推奨度A(男性5%、女性1%)、市販のリアップX5は2009年に承認された第1類医薬品です。393人の48週試験で、脱毛部1cm²の太い毛の増加はプラセボ3.9本、2%で12.7本、5%で18.6本。日本人300人の24週試験でも1% 21.2本、5% 26.4本でした。副作用は頭皮のかゆみ・発疹など8〜9%で、市販後3,072人の調査でも8.82%でした。クリニックが出す7%・15%の高濃度外用は、5%と比べた試験を当サイトは確認できていません。内服との比較では、発毛効果は同等で、内服のほうが多毛が2倍でした。

1脱毛症診療ガイドライン2017 CQ3: 推奨度A「ミノキシジル外用を行うよう強く勧める(男性型脱毛症: 5%、女性型脱毛症: 1%)」。男性14件・女性10件の無作為化試験と各1件の系統的レビューが根拠。
2Olsen 2002(393人、48週): 脱毛部1cm²の非軟毛数の増加はプラセボ3.9本、2% 12.7本、5% 18.6本(5% vs プラセボ p<0.001、vs 2% p=0.025)。5%で「かゆみと局所刺激が増加」。国内300人の24週試験では1% 21.2本、5% 26.4本(p=0.02)。
3リアップX5の再審査報告(PMDA、2013年): 使用実態下3,072人の副作用発現率8.82%(承認時の調査8.57%)。主なものは適用部位のかゆみ・発疹6.25%、皮膚炎等2.28%。重篤例として心不全1件(因果関係は評価困難)。年齢が上がるほど副作用率が上昇。
4Sobral 2025(4試験・279人のメタ解析): 内服 vs 外用で毛髪密度・太さに差なし(SMD 0.02)。多毛は内服で2.01倍(RR、95%CI 1.18〜3.41)。
エビデンスの水準
★★★
承認薬(市販)・学会ガイドライン推奨度A・メタ解析あり/高濃度(7〜15%)は試験なし
承認の状況
承認薬(市販薬・第1類)/高濃度は院内調製・個人輸入(未承認)
価格の幅
クリニック 5%外用60mL 5,000〜5,500円(プラン価格3,300円)、7% 6,000円、15% 8,000円/市販 リアップX5プラスネオ60mL(30日分)8,140円(3施設+メーカー直販)
1本(60mL・約1か月分)の表示価格(税込)

① 国内で承認されている使い方

ミノキシジル外用は1999年にリアップ(1%)が、2009年にリアップX5(5%)が一般用医薬品として承認され、現在は第1類医薬品として薬局で買えます(後発品多数)。効能は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」で、男性用5%は20歳以上の男性のみ、女性は1%製剤です。クリニックが処方する7%・10%・15%などの高濃度外用は、国内承認製品ではなく、院内調製か海外製品の個人輸入です。

対象
国内での承認
リアップX5プラスネオ・リアップX5チャージなど(5%、大正製薬)と後発品
承認薬(第1類医薬品)。20歳以上の男性。6か月使って改善がなければ中止して受診
女性用1%製剤(リアップリジェンヌなど)
承認薬(第1類)。ガイドラインは女性型脱毛症に1%を推奨。5%は「日本人女性における安全性が確認されていない」(メーカー)
7%・10%・15%などの高濃度外用(院内調製・海外製品)
国内承認なし。5%との比較試験を当サイトは確認できず
ミノキシジル内服
国内外で発毛の承認なし(別ページ)。外用と効果は同等、多毛は2倍
—高濃度外用は「濃いほど効く」と説明されますが、2%→5%の差が示された試験はあっても、5%→15%の差を示す試験を当サイトは確認していません。承認外の濃度は副作用被害救済の対象外です。
—女性が男性用5%を使うことはメーカーが認めていません。妊娠・授乳中は使えません。
—壮年性脱毛症(AGA・FAGA)以外の脱毛(円形脱毛症、びまん性脱毛、甲状腺疾患など)には効能がありません。6か月で改善がなければ「他の原因」を疑うのが添付文書の指示です。

② 臨床試験で確かめられていること

効果は「太い毛が1cm²あたり十数〜20本増える」規模です。見た目の改善は「軽度〜中等度」で、元通りになるわけではありません。

効果が出るまで3〜4か月、判定は6か月。使い始めに抜け毛が増える「初期脱毛」があり、やめる理由になりがちですが、休止期の毛が入れ替わる反応です。

使い続けている間だけ効きます。やめると数か月で元に戻ります。

内服との比較で発毛効果は同等でした。全身の副作用(多毛・むくみ・動悸)がない分、外用が先です。

5% vs 2% vs プラセボ(48週)Olsen EA, et al. A randomized clinical trial of 5% topical minoxidil versus 2% topical minoxidil and placebo in the treatment of androgenetic alopecia in men. J Am Acad Dermatol. 2002;47(3):377-385
誰に
18〜49歳の男性型脱毛症の男性393人
何を
5%ミノキシジル液(157人)、2%(158人)を1日2回、48週
何と比べて
プラセボ(78人)
どうなった
脱毛部1cm²の非軟毛数の増加: プラセボ3.9本、2% 12.7本、5% 18.6本(5% vs プラセボ p<0.001、vs 2% p=0.025)。5%は効果の出方が早く、かゆみ・局所刺激は5%で多い。全身性の影響なし
日本人での1% vs 5%(24週)日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」CQ3 解説(引用文献54)
誰に
日本人男性300人
何を
5%ミノキシジル液、24週
何と比べて
1%ミノキシジル液
どうなった
脱毛部1cm²の非軟毛数の増加: 1% 21.2本、5% 26.4本(p=0.02)。ガイドラインは男性5%・女性1%を推奨度A。原著は当サイト未確認(ガイドラインの記載で確認)

この数値はレビュー論文を通じて確認したものです。原著論文そのものの確認は済んでいません。

女性での効果(Cochraneレビュー)van Zuuren EJ, et al. Interventions for female pattern hair loss. Cochrane Database Syst Rev. 2016;5:CD007628
誰に
女性型脱毛症の女性(47試験・5,290人のうちミノキシジルの試験)
何を
ミノキシジル外用(1〜5%)
何と比べて
プラセボ/濃度どうし
どうなった
中等度以上の改善を報告した割合 RR 1.93(95%CI 1.51〜2.47、中等度の質)。毛髪数 +13.18本/cm²(10.92〜15.44、低い質)。2% vs 5%で差なし(MD −2.12本、低い質)。有害事象 RR 1.24(0.82〜1.87)
外用 vs 内服(メタ解析)Sobral E, et al. Int J Dermatol. 2025;64(3):479-484
誰に
男性型脱毛症の279人(4つの無作為化試験、24〜39週)
何を
ミノキシジル内服
何と比べて
ミノキシジル外用
どうなった
毛髪密度 SMD 0.02(95%CI −0.25〜0.29、差なし)、太さ SMD −0.25(差なし)。多毛は内服で RR 2.01(1.18〜3.41)。低血圧は差なし
市販後の安全性(再審査)医薬品医療機器総合機構「リアップX5/リアップ5 再審査報告書」平成25年12月26日(承認 平成21年2月23日)
誰に
使用実態下の使用者3,072人(6か月以上1,987人、1年以上1,527人、65歳以上148人)
何を
5%ミノキシジル外用(リアップX5)
何と比べて
承認時までの調査(210人)
どうなった
副作用発現率8.82%(271/3,072)、承認時8.57%(18/210)と差なし。適用部位のかゆみ・発疹等6.25%、皮膚炎等2.28%。重篤は心不全1件(評価困難)。年齢が上がるほど副作用率が高い
高濃度(7〜15%)の比較試験当サイトによる文献調査(2026-09-05)
誰に
男性型脱毛症の患者
何を
7%・10%・15%ミノキシジル外用
何と比べて
5%外用
どうなった
5%より効果が大きいことを示した無作為化試験を確認できませんでした。PubMedの系統的レビュー・ネットワークメタ解析(Gupta 2022・2025)に高濃度外用の比較は含まれていません

※ 別々の試験の数値を並べています。試験ごとに対象者・期間・条件が異なるため、本来、数値同士を直接比べることはできません。それを承知のうえで、目安として並べています。

③ まだ答えの出ていないこと

④ 副作用 ── 起こりやすい人・起こる時期・備え

添付文書と臨床試験の報告に基づきます。頻度や重さはあなたの条件で変わります。ここに無い症状が出たときも、処方元に連絡してください。

使用開始〜数週間数か月年単位(継続中)やめたとき頭皮のかゆみ・発疹・かぶれ初期脱毛フケ・頭皮炎(脂漏性皮膚炎の悪化)顔の多毛動悸・むくみ・血圧低下(全身への吸収)やめたときの戻りよくある重大(まれでも見逃さない)
図|副作用の起こる時期のめやす。下の各項目の「起こる時期」の記述を、当サイトが図にした定性的な整理です。幅には個人差があり、この図の外で起こることもあります。頻度の大小を示すものではありません。初期脱毛は副作用というより経過ですが、やめる理由になるので図に置いています。出典: 添付文書・臨床報告(詳細は下の各項目と出典欄)/加工: あり(時期の記述の図示)
頭皮のかゆみ・発疹・かぶれよくある
起こりやすい人
誰にでも。市販後調査で6.25%。5%は2%より多い。
起こる時期
使用開始〜数週間、以後も。
備え
基剤(アルコール・プロピレングリコール)のかぶれもあります。続くなら中止して皮膚科へ。
初期脱毛よくある
起こりやすい人
使い始めた多くの人。
起こる時期
開始2〜8週。
備え
休止期の毛が抜けて入れ替わる反応で、続けると収まります。ここでやめる人が多い。
フケ・頭皮炎(脂漏性皮膚炎の悪化)よくある
起こりやすい人
もともと頭皮に炎症のある人。市販後調査で皮膚炎等2.28%。
起こる時期
数週間〜。
備え
皮膚科で頭皮の治療を先に。
顔の多毛よくある
起こりやすい人
液が顔に垂れる人、女性。
起こる時期
数か月。
備え
塗布後に手を洗い、額に垂れないように。
動悸・むくみ・血圧低下(全身への吸収)重大
起こりやすい人
心疾患・高血圧のある人、大量に塗る人、高濃度製剤。
起こる時期
使用中。
備え
市販後調査で心不全1件(因果不明)。添付文書は心臓病・高血圧の人に「相談すること」。動悸・胸痛・むくみは中止して受診。
やめたときの戻りよくある
起こりやすい人
受けたすべての人。
起こる時期
中止後数か月。
備え
増えた毛は元に戻ります。

⑤ やめるとき

いつまで続けるのか

効果は使用中だけ続くため、続ける限りが期間です。添付文書は「6か月使って改善がなければ中止して受診」と定めています。

途中でやめられるか

いつでもやめられます。離脱症状はありません。

やめたらどうなるか

増えた毛は数か月で元に戻ります。進行を止めるにはフィナステリド等との併用が検討されますが、それも継続が前提です。

お金はどうなるか

1本ごとの支払い。まとめ買いプランは、6か月時点で効果判定をして続けるかを決められる形かを確認してください。

⑥ 価格

A施設は5%が5,000円、7%が6,000円、15%が8,000円、女性用1%が5,000円(診察料なし、送料別)。B施設は5%が5,500円、3か月プランで3,300円/本(診察料は薬の購入があれば0円)。比較記事では5%月額8,250円の例もあります。メーカー直販のリアップX5プラスネオは60mL 8,140円で、クリニックの5%より市販の先発品のほうが高い逆転が起きています。市販の後発品は3,000〜5,000円台と報じられています。3施設の確認で、相場ではありません。

市販薬なので薬価はなく、メーカー希望小売価格と店頭価格がすべてです。クリニック処方の利点は「診断」と「高濃度」ですが、高濃度の根拠は未確認です。年単位で使う薬なので、年額(1本5,000円なら6万円、8,140円なら約10万円)で比べてください。観測日2026-09-05、施設名は扱いません。

⑦ 診察で聞くこと

そのまま読み上げられる形にしています。答えをはぐらかされた質問は、それ自体が判断の材料になります。

  1. 私の脱毛は壮年性脱毛症(AGA/FAGA)ですか。他の原因(円形脱毛症・甲状腺・鉄欠乏)は除外しましたか。
  2. 処方される濃度は何%で、その濃度が5%より効くという試験はありますか。承認製品ですか。
  3. 市販の5%(第1類医薬品)と比べて、ここで処方を受ける利点は何ですか。価格の差はいくらですか。
  4. 効果の判定は何か月後で、何を基準にしますか。効かなかったら次はどうしますか。

関連する読みもの

出典

最終確認日 2026-09-05/内容をあらためたときは訂正の記録に残します。

  1. 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」CQ3推奨度A(男性5%・女性1%)。Olsen 2002(393人: 3.9/12.7/18.6本)、国内300人(21.2 vs 26.4本、p=0.02)、フォーム352人(20.9 vs 4.7本)、女性1,242人のSR(+13.18本)。PDF原文を確認
  2. Olsen EA, et al. J Am Acad Dermatol. 2002;47(3):377-3855% vs 2% vs プラセボ、48週。5%が優位、かゆみ・刺激は5%で多い。PubMed抄録で確認
  3. van Zuuren EJ, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2016;5:CD007628女性型脱毛症。RR 1.93、+13.18本/cm²、2% vs 5%差なし。PubMed抄録で確認
  4. Sobral E, et al. Int J Dermatol. 2025;64(3):479-484内服 vs 外用4試験279人。密度・太さ差なし、多毛RR 2.01。PubMed抄録で確認
  5. Gupta AK, et al. JAMA Dermatol. 2022;158(3):266-274/Gupta AK, et al. J Cosmet Dermatol. 2025;24(7):e70320ネットワークメタ解析。承認治療の中で外用5%が最も有効な外用単剤。高濃度外用の比較は含まれない。PubMed抄録で確認したため二次資料扱い
  6. 医薬品医療機器総合機構「リアップX5/リアップ5 再審査報告書」平成25年12月26日(厚生労働省審議資料PDF)承認 平成21年2月23日。使用実態下3,072人の副作用発現率8.82%、承認時8.57%、適用部位症状6.25%、皮膚炎2.28%、心不全1件(評価困難)、年齢と副作用率。PDF原文を確認(OCRの一部に誤字)
  7. 大正製薬 リアップX5プラスネオ 製品情報(直販ページ・添付文書情報)第1類医薬品、効能、20歳以上男性・1日2回1mL、女性・未成年不可、6か月で改善なければ中止、60mL(30日分)8,140円。原文ページを確認
  8. 複数のクリニック公開ページ(2026-09-05確認、3施設)5% 5,000円/7% 6,000円/15% 8,000円、5% 5,500円(プラン3,300円)、比較記事の8,250円。施設名は扱いません